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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

円高予想も増えてきたが

円は2019年、衝撃のスタートを切った。年末年始の連休中のフラッシュクラッシュ(急落)的な動きでドルに対して短時間に4%近く上昇した。ファンドマネジャーらは1ドル=100円まで円高が進む可能性を受け入れつつある。
ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズのマネーマネジャー、ライアン・マイアーバーグ氏は「世界の成長が減速し、米金融当局が利下げをし、ボラティリティー(変動性)が高まる。そんな環境になれば、円はファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)から見て割安なので、1ドル=100円の水準も無理なものには思われない」と述べた。
ドイツ銀行は円が年内に1ドル=100円に達するとの見通しを示した。ジョージ・サラベロス氏らストラテジストはリポートで、「フラッシュクラッシュ的な動きは薄れたが、円高の原動力はそれだけではない」とし、「日本人投資家が実需からリスクヘッジに転換すること」が今年の円を支えると予想した。
このほか、ラッセル・インベストメンツとクレディ・アグリコルは20年に1ドル=100円に達するとみている。(ブルームバ-グ)

ボラティリティー(変動性)が市場を揺るがし、投資家がパッシブ投資に走る中で、資産運用会社と銀行は圧力にさらされている。ヘッジファンド業界は成績不振で打撃を受け昨年はファンド閉鎖が相次いだ。
金融業界はコスト削減のためあらゆる業務でテクノロジーを活用。多くの国・地域で景気減速や場合によってはリセッション(景気後退)が予想され、英国は欧州連合(EU)離脱を控えて採用を控えるだろう。こうした環境下で、2019年に入って分かった資産運用会社や銀行、ヘッジファンドによる人員削減のニュースを別表に並べた。(ブルームバーグ
 ▽ブラックロック 世界で従業員3%(約500人)を削減
 ▽ステート・ストリート 上級管理職の15%を削減
 ▽AQRキャピタル・マネジメント 2018年の成績不振を受けて人員削減
 ▽サンタンデール銀行 ポーランド部門の人員11%(最大1400人)を削減
 ▽モルガン・スタンレー 債券や株式、調査などの業務で成績不振の従業員を解雇
 ▽野村 欧州で一段の人員削減へ(HRMアジア報道)

さて、テレビ東京の人気経済番組「ニュースモーニングサテライト」(通称:モーサテ)で、1月7日(月)に放送された「2019波乱? 為替相場 大展望SP」より。
リスクシナリオで米ドル/円がどこまで下がるのか、7人のご意見番の見解。
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リスクシナリオでも、1ドル100円を割るというのは少数派。まぁ、日本人の思考では、大抵円安気味の予想に偏る傾向があります。本邦機関投資家はどちらかというと受け身、仕掛けるのは海外ヘッジファンドですから無理もありません。
ここのメンバ-でも、米国の景気や金利のことをリスクとして挙げているが、財政赤字拡大をリスクのトップに挙げている者はいない。本当に、為替相場の動きをわかっているのだろうか?
もし、100円を割れると、かなりのストップロスを巻き込んで、それこそフラッシュクラッシュ気味の急降下となる可能性がありそうです。