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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

GBP/JPY 143円割れ ポンド/円の行方

GBP/JPYが143円を割れました。とにかく、USD/JPYでドル下落がないと、ポンドの下落も進みません。

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ここで、GBP/JPYの個人的な予測を再掲してみます。

ポンド/円の推移
      高値    安値    変動幅
2005年  213.01円  189.51円  23.50円
2006年  233.87円  200.53円  33.34円
2007年  251.07円  219.29円  31.78円 金融バブル絶頂
2008年  222.67円  129.85円  92.82円 リ-マンショック
2009年  163.05円  118.79円  44.26円 第一次金融危機
2010年  150.69円  125.48円  25.21円
2011年  140.00円  116.81円  23.19円 第二次金融危機
2012年  140.97円  117.29円  23.68円
2013年  174.53円  137.80円  36.73円
2014年  189.69円  163.84円  25.85円
2015年  195.86円  174.86円  21.00円
2016年  177.36円  124.72円  52.64円 第一次ブレグジットショック
2017年  153.38円  135.58円  17.80円
2018年  156.58円  139.91円        11月末現在
2019年                       第二次ブレグジットショック
2020年                    ニ-マルショック仮称(第一次) 
2021年
2022年                    ニ-ニ-ショック仮称(第二次)

この年間の高値安値を編集すると、

日付        最高値   最安値   下落期間       下落額   下落率
2007年  7月   251.11     
2009年  1月          118.79    1年6ヶ月      -132.22    -53%

2009年  8月   163.05     
2011年  9月          116.81    2年1ヶ月       -46.24    -28%

2015年  6月   195.86     
2016年10月          124.72     1年4ヶ月       -71.14   -36%

2018年  2月   156.58     
2018年  8月          139.91 (11月末まででの安値)  
2019年  3月          EU離脱     
2020年 ?月         117.44 (-25%下落時)
                   109.61 (-30%下落時)
                   101.78 (-35%下落時)
   
となります。
危機的状況というのは、為替相場には第一次と第二次の2波があるようです。それが、過去の経験則です。
前回の金融危機は、リ-マンショックとか金融機関の破綻という惨状が第一次(第1波)、それに対する政府・中央銀行の対応のまずさが第二次(第2波)を引き起こしました。
今回のブレグジットショック・英国危機は、国民投票でEU離脱確定という事実が第一次(第1波)、それに対する政府・中央銀行の対応のまずさが第二次(第2波)を引き起こそうとしています。
では、このブレグジットが個人的に想定するニ-マルショックの正体かと言えば、それは違います。ニ-マルショックとは景気サイクルでの底を示すものですから、英国ごとき(失礼か?)の問題ではありません。
やはり、経済大国1位と2位の米国・中国の覇権争いが、ニ-マルショック(仮称)に大きく関与してくるものと推測しています。その上で、EUという大経済圏がブレグジットの影響やECBの金融政策の影響も受けて、世界経済に混乱をもたらすのではないかと観ています。
ただ、前々から想定しているニ-マルショックとは、為替変動においてはあくまで第一次(第1波)ですので、政府・中央銀行の対応のまずさが第二次(第2波)という形でニ-イチショックかニ-ニ-ショック(仮称)として現れるのではないかと、過去の経験則から想定できます。
話を戻しますが、ポンド/円はすでに18年2月を高値とした下落サイクルに突入していると観ています。ニ-マルショックでの楽観的観測でも120円割れ、悲観的観測で100円そこそこと試算しています。
円相場の特徴として、世界が八方ふさがりになって強さを最大限に発揮します。「新興国がダメでも米国に逃げればいいや」 、 「米国はダメでも欧州に逃げればいいや」 というような逃げ先のある状況では円高へは大きく動きません。新興国はダメ、欧州もダメ、そして米国もダメというような状況になって、消去法的なキング・オブ・ザ・キングス「日本円」となります。