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英中央銀行の元総裁キング氏 EU離脱案に反対票を投じるよう議員らに呼び掛け

ブル-ムバ-グ
イングランド銀行(英中央銀行)のキング前総裁は、メイ首相がまとめた欧州連合(EU)離脱合意は「世界最悪」だとして、メイ政権を「高次の無能」だと酷評した。
キング氏はブルームバーグ・オピニオンに寄稿したコラムで、メイ首相のEU離脱案に反対票を投じるよう議員らに呼び掛け、イングランド銀が提示した経済見通しについても異議を唱えた。
「メイ首相の合意が否決されない場合、最終的にはこの合意を一方的に破棄するしかなくなるだろう。英国の信用や地位が深く傷ついても仕方がない」とし、「属国となっておとなしく心地よい夜に身を任せてはいけない。怒りを燃やすのだ」と論じた。
現在は上院議員を務めるキング氏は、「EUに390億ポンド(約5兆6100億円)をくれてやりながら、無期限に英国に法を押しつける権利を認め、この隷属関係の終了に拒否権を与える合意に、政府が支持を取り付けようと必死になっているとは全く信じがたい」と続けた。


中央銀行の元総裁の政治的影響力って、どのぐらいなんでしょうかね?
そこいらのコワッパ議員に比べれば当然影響力があり、そのキングさんが「メイ政権は高次の無能と批判」、「EU離脱案に反対票を投じるよう議員らに呼び掛け」となると、やっぱり英議会では否決されるでしょうね。

メイ英首相、主要採決で敗れる-EU離脱案の議会通過に暗雲

メイ英首相は欧州連合(EU)と合意した離脱案の議会通過に向け、下院での審議を始めた。
政府は歴史的な採決で敗れ、非公開にしておきたかった離脱に関する法的助言を公表せざるを得なくなった。
離脱案承認の重要な採決を前に、今回の否決は政府の弱い立場を浮き彫りにした。
メイ首相の離脱案が否決された場合、EU離脱のプロセスにおいて議会の権限を強化する修正案が可決され、政府はこの案件でも敗北。


さて、Ⅹデ-となる11日、英議会で「否決」の一報を受けたら、ポンド相場はどの程度のポンド売りに見舞われるのでしょうか?
第一次ブレグジットショック時のポンド相場については、過去の記事として採りあげました。 
参照 
https://blogs.yahoo.co.jp/max856482/35778796.html

GBP/JPYはその日の高値160円から、133円まで約27円(約16.7%)下落し、08年のリーマン・ショック時の約20円を超える下落となりました。
ただ、この時の「クリック365」のデ-タでは、ポンド売りに対してポンド買いが16.5倍と、ポンドロングが積み上がっている状況でした。ストップロスのみならず、ストップの設定すらしていない呆れたFX参加者はロスカットに追い込まれたことでしょう。
今回の第二次ブレグジットショックにあたる現在は、さすがにポンドロングを構えている筋は少数派でしょう。ある意味、市場にとって「否決」が想定通りのシナリオのように思えます。圧倒多数で否決なのか、僅差で否決なのかで、ポンドの下落幅も違ってきそうです。
気になるのは、大物投資家、著名投資家から、ポンド相場に関してあまり声が聞かれない点が不気味です。ポンド売りのまたとない絶好の時期になぜなんでしょうか?こういう方々は、本心を明かさないという一面もあります。ドルの強気相場は終わるとか、円の強気相場が始まるとか、大局的な観方のコメントはしても、今現在のポジション取りは口を閉ざしています。
ポンドはある程度下落が進んでいるので、通貨よりは株式の下落に賭けた方がおいしいという判断かも知れません。英議会が草案を否決すれば、おそらくその日は世界同時株安に動くでしょう。日本株、アジア株、欧州株、米国株、新興株、すべてにおいてのショ-ト戦略は通貨ポンドよりおいしい取引と狙っているのかも知れません。

いつものように、バルチック海運指数とNYダウ平均の株価推移では、実体経済値にダウ平均は追いついていません。ダウ平均はまだまだ下げ足りず、$24,000あたりまで下げる必要がありそうです。

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