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欧州の雇用破壊 自動車企業例

欧州自動車工業会(ACEA)は3月31日、新型コロナウイルスの感染拡大による自動車工場の操業停止により、欧州では既に約111万人がレイオフ(一時解雇)または労働時間短縮といった影響を受けていると発表した。サプライチェーンを含めた自動車業界全体では、さらに大規模になるという。
自動車工場の従業員は欧州全体では約260万人で、このうち4割強に影響が出ている。国別ではドイツが最も多く約57万人、次がフランスの約9万人、これにイタリアの6万9,000人、スウェーデンの6万7,000人、英国の6万5,000人、スペインの約6万人と続く。
これまでの各社の操業停止期間は稼働日換算で平均16日間で、生産台数は約123万台減少した。操業停止が長引けば、生産台数やサプライチェーン全体への打撃もさらに大きくなることは必至の状況。ACEAは「実質的に突然の操業停止であり、自動車業界がかつて経験したことがないもの」と指摘している。
ドイツの高級車大手BMWは、2万人の従業員をレイオフしたと明らかにした。ドイツでは既にダイムラーが国内の従業員17万人の大部分を時短勤務の対象としているほか、フォルクスワーゲン(VW)も8万人の勤務時間を短縮している。
ちなみに、3月の新車登録台数は欧州各国で激減している。
イタリア新車登録台数 3月は85.42%減少
スペイン新車登録台数 3月は69.3%減少
フランス新車登録台数 3月は72.2%減少

まぁ、これは欧州の自動車企業だけの例ですが、欧州のゾンビ企業は次々と消えていくようです。

格付け会社S&Pグローバルは、現在の格付けがジャンク級(投機的等級)の欧州企業によるデフォルト(債務不履行)率が今後12カ月でほぼ4倍の8%に達する見通しと発表した。昨年は2.2%だった。

これも、欧州債務危機の一要因として挙げられるでしょう。