fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

USD/JPY 売りの好機か ~検証を兼ねて by fxdondon~

USD/JPYと日米金利差の動きを少し検証してみましょう。

過去に、米10年債の利回りが0.13%下がる毎に、USD/JPYは1円下がると記事にしました。

f:id:fxdondon:20200329103617p:plain

 

それを今回の直近の動きで検証してみましょう。

f:id:fxdondon:20200329080511p:plain

米10年債の高利ピ-クは1.283%で、現在は0.676%です。金利の低下は0.607%。

今回のUSD/JPYのピークは111.72円。米金利▼0.13%でドル/円は▼1円で計算すると、

111.72円 - 4.67円 = 107.05円

現在は108円弱ですから、理論値の107円よりもややドル高円安です。

ネット記事で観たのですが、今回のドル/円急落で、新たにFX口座を開設してドル買い円売りに参加したトレ-ダ-が多いらしいです。理論値より円安なのは、その影響があるのかも知れません。そんな彼らは、111.72円から現在の108円の下落の中で、「ドル押し目買いのチャンス」とばかりドル買いを膨らませているようです。レバレッジの恐さも知らずに・・・。

もし、FRB国債大量購入を継続し、本気モ-ドで史上最低の0.32%あたりまで誘導すると、米金利はピークの1.28%から▼0.965%となり、理論上USD/JPYは▼7.42円となる。

111.72円 - 7.42円 = 104.30円(理論値)

となる訳だが、新参トレ-ダ-のレバレッジ無視のポジションがロスカットを招き、103円へというのが私fxdondonのシナリオです。

 

f:id:fxdondon:20200329081306p:plain

ただ、『行く過ぎるのが相場』という格言があります。

前回USD/JPYが101円台に急落した時と現在では違いがあります。

事実として、米国での雇用破壊、企業業績悪化・倒産の状況がまったく違います。過去の危機でも、労働者に出勤禁止なんていう事態はありませんでした。しばらくは有給休暇を利用して給料がもらえるでしょうが、有給休暇をすべて消化後は無給になります。それだけならまだマシで、その後は解雇される運命にあります。

『有事のドル買い、円買い』と言われますが、私fxdondonの解釈は、『有事の噂でのドル買い』、『有事の事実での円買い』です。

今回のUSD/JPYの下落局面では、一時100円割れもおかしくないと観ています。