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英国人の2人に1人は、UKが10年後には崩壊との考え

11月8日に発表されたイプソス・モリ社の英国人に対して行った世論調査では、2人に1人は、10年後には現在の形のUK(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)は存在しなくなっていると考えている。
2014年にスコットランド独立に関する国民投票の最中に同じ世論調査を行ったところ、43%の英国人のみ、10年後のUK崩壊を予測していた。
逆に、29%の英国人しか、UKの現体制、すなわち1707年以降の王位の連合、議会の連合から受け継いできた、UK連合が10年後も存在すると信じていない。
2014年の世論調査では、45%の人が、UK連合が10年後も存在すると信じていた。
イプソス・モリ社の取締役、エミリー・グレー氏によると、UK連合の将来について英国世論は、スコットランド独立に関し、国民投票をした2014年時点に比べて意見が、現在さらに大きく分かれているという。
2014年のスコットランド独立に関する国民投票では、独立反対に55%の票が集まり、スコットランド独立は回避された。
しかし、EU離脱の議論でスコットランド独立の意思が再度持ち上がり、北アイルランドではアイルランドに統合しようとする民族運動が活発化している。
なお、スコットランド北アイルランドも、英国のEU離脱に関する2016年6月 23日の国民投票では、各々62%、および56%の住民がEU離脱に反対したが、英国 全体としては、52%の国民がEU離脱に賛成した。これも両住民の不満や独立運動の原因となっている。
英国国内で、民族運動が再燃する中、UK連合として10年後も留まることができるのか、EU離脱とともに今後、英国を揺るがすこととなるのか。

 

さて、目先の経済指標から。 

英国 鉱工業生産 (前年比)  前年割れが続く
結果 -1.4% 予想 -1.3% 前回 -1.8%

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英国 貿易収支   企業の脱英国の動きから貿易収支は徐々に悪化。
結果 -12.54B 予想 -10.00B 前回-10.83B

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英国 国内総生産(GDP) (前年比)  それでもGDPは前年比プラスと上出来。
結果 1.0% 予想 1.1% 前回 1.3%

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