fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

欧州中央銀行 方針変更 年内は利上げ見送へ

欧州 2019年のインフレ、経済成長見通しは下方修正

ブルームバーグ
ECB当局者は、7日に公表する最新の経済予測で、域内の景気見通しを引き下げる公算だ。引き下げ幅は銀行向けの新たな資金供給オペ実施を正当化できる規模だと、事情に詳しい関係者が明らかにした。
部外秘の情報だとして匿名を条件に述べた関係者によると、最新の見通しでは2019年のインフレや経済成長などが幅広く下方修正されるほか、年末にかけて上向くとの予測が盛り込まれている。インフレ見通しは2021年末までを下方修正するという。
この報道内容を手掛かりにユーロは下落した。ECBの7日の会合では景気見通しが下方修正されても、新たな資金供給オペの発表はない可能性がある。見通しは政策委員会会合後の記者会見でドラギ総裁が公表するまで、正式なものではない。ECBの広報担当者は、協議内容および見通しについてコメントを避けた。

欧州中央銀行 方針変更 年内は利上げ見送へ

欧州中央銀行は単一通貨ユーロの金融政策を決める会合を開き、景気の減速傾向が強まっていることから、異例のゼロ金利などを少なくともことしいっぱい続けることを決め、これまでの方針を変更して、年内は利上げを見送ることになりました。
主要な政策金利を0%に、金融機関から資金を預かる際の金利をマイナス0.4%に、それぞれ据え置いて、景気を下支えするための異例の政策を維持することを決めました。
そのうえで、これらの金利の水準について、ことし夏まで維持するとしていた従来の方針を変更し、少なくともことしいっぱい続けることを決め、年内は利上げを見送ることになりました。
これは米国と中国の貿易摩擦や、協議が難航しているイギリスのEU離脱の影響で域内経済の減速傾向が強まっているためで、欧州中央銀行はGDP=域内総生産の伸び率について、これまでの1.7%という予測を大幅に引き下げ、1.1%にとどまるという見通しを示しました。
さらに今回の会合では、銀行などに融資を促すため金融機関に対し長期にわたって低金利で資金を供給する措置をことし9月から実施することも決めました。
ユーロ圏の経済は成長が続いているなどとして、各国の国債などを買い入れて市場に大量の資金を供給する量的緩和を去年いっぱいで終了していますが、景気の減速傾向が強まる中、金融政策の正常化は急がない方針を鮮明にしました。
下向きリスクにさらされている
欧州中央銀行のドラギ総裁は記者会見でユーロ圏の経済について、「直近のデータは悪化し、先行きは予想以上に弱くなっている。イギリスのEU離脱、保護主義の脅威、それに新興国市場の変動などで下向きのリスクにさらされている」と述べました。
一方で、賃金の上昇や雇用情勢が改善していることなどから、ユーロ圏が景気後退に陥るおそれは低いという認識を示しました。