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ドル指数、ドルインデックス

昨年11月7日にBIS(国際決済銀行)が61カ国の貿易量を勘案して算出した10月末のドルの名目実効為替レートは、1985年以来33年ぶりの高値をつけていました。実効為替レートはさまざまな通貨を横並びに評価できる指標として利用されています。
名目実効為替レートに物価変動を加味した、実質実効為替レートでもドルは2002年以来、16年ぶりの高値となっています。世界経済全体が減速し始めている中、経済成長率3%台と米国経済の強さが際立ち、米国にマネーが流れていたことを示していました。
しかし、ドル/円で観ると、33年ぶりのドル高にもかかわらず、為替レートが114円台で精一杯の水準でしたが。

さて、最近はドル指数、ドルインデックスが注目されています。
しかし、ドルインデックスの構成通貨は算出期間によって異なりますし、算出者によっても違います。
 
ニューヨーク証券取引所算出
構成通貨数:6
更新頻度:リアルタイム更新
ユーロ:        57.6%
円:          13.6%
ポンド:        11.9%
カナダドル:       9.1%
スウェーデンクローネ:  4.2%
スイスフラン:      3.6%
ニューヨーク証券取引所によって算出されているドルインデックスが先物市場で取引されていますが、アジア通貨は日本円しか対象になっていません。さらに、ユ-ロの構成が半分以上となっており、欧州通貨で8割以上占められた構成となっており、実体に見合ったドル指数ではなく、あくまで金融商品の意味合いが強いように思えます。
 
FRB連邦準備制度理事会)算出
構成通貨数:26
更新頻度:日毎
人民元:        20.8%
ユーロ:        16.2%
カナダドル:      12.6%
円:           7.5%
メキシコペソ:      4.2%
ポンド:         3.3%
FRBによって算出されているドルインデックスには人民元が含まれており、比率は低いですが、豪ドルやNZドルも算出の対象となっています。
米国の主要貿易国が中国の為、人民元の比率が高いFRBのドル指数は、米国の貿易の状況に強く関連づけされてるドル指数といえます。