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USD/JPY 為替相場予想がどう変わるのか?

2018年12月22日公開(2018年12月22日更新)
ザイ編集部
2019年の「米ドル/円」の値動きをプロが大予想!
2019年前半は「円安ドル高」継続も、米国の利上げ次第では年末に1米ドル=105円の「円高ドル安」の可能性も!?
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な~んて予想でした。昨年末あたりは、まだ呑気でいられました。
ところが、もはや年初3日には104円台となり、プロと呼ばれる者でも年末あたりに予想していたレ-トを年明け早々目の当たりにしました。
風見鶏のプロたちが、どう観方を変えるのでしょうか?
繰り返しになりますが、米国の財政赤字について触れていない為替相場予想は無視してかまわないと思います。また、米国財政赤字の縮小期と拡大期が混在する経年でのテクニカル分析、これも意味がありません。ただ単にチャ-ト図に線を引っ張って遊んでいるだけだと思っていいでしょう。参考にできる期間というのは、直近では米国が金融危機財政赤字を拡大していった2007年から2011年あたりの推移です。

さて、一般大衆誌の小さな記事から。

アベノミクスは、異次元の金融緩和によって円安に誘導し、輸出企業を儲けさせることで株高を維持してきた。円安はアベノミクスの生命線だ。
ところが、ここにきて円高が急ピッチで進んでいる。3日、104円台の円高をつけた原因は、世界経済の減速懸念から、安全な通貨とされる円が買われたためだ。ヤバイのは今年は円高の要素がヤマほどあることだ。米国の利上げ減速も円高を加速させる。加えて、やっかいなのがトランプ大統領だ。
「すでに米国景気は陰りが見えはじめています。この先、米国景気を支えるために、トランプ大統領はドル安・円高誘導を仕掛けてくるはずです。実際、米国は今年、本格化する日米2国間交渉で、円安誘導を禁じる為替条項を設けようとしています。米国の貿易赤字を減らすには、円高にするのが手っ取り早い。米国は日本の異次元の金融緩和を円安誘導政策とみなしています。もし、異次元緩和をストップさせられたら、新年早々に100円を切り、年内、80円台もあり得るでしょう」(経済ジャーナリストの井上学氏)
1985年のプラザ合意は急激な円高を招き、日本経済は円高不況に陥った。今年も日本経済は円高パニックに襲われる恐れが強い。
日銀短観によると、主要輸出企業の2018年度の想定為替レートは、109.66円だ。これ以上の円高は、企業の想定を超えた業績悪化につながる。円高は輸出企業を直撃するからだ。
例えば、1円の円高トヨタ自動車で400億円、日産やホンダで100億円、キヤノンで50億円の利益が吹っ飛ぶといわれている。
「為替は変動するものなので、本来、企業は円高に対しても“耐性”があるものです。ところが、アベノミクスで6年も100円超の円安が続いたため、輸出企業は為替差益に甘えてきたところがあります。円高でも儲けられる体質になっていないため、急激な円高に対応できない企業が続出する可能性があります」(井上学氏)
「これから本格化する日米2国間交渉で、米国は円安誘導を禁じる為替条項を設けたい意向です。米国は日銀の異次元金融緩和を円安政策とみています。円高が進行しても、これまでのような金融緩和による“為替介入”は封じられるのです」(経済評論家・斎藤満氏)