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米国債は買いか?売りか?

ブル-ムバ-グ
米国債市場では2つの勢力が綱引きを続けている。
資産運用会社は10年債先物のロング(買い持ち)を積み上げ続け、一方でヘッジファンドはショート(売り持ち)を増やしている。米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ポジションの乖離は記録的な大きさになっている。
米国 5年債 (+は買い持ち、-は売り持ち)
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米国10年債
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どちらかが近く降参すると、野村の金利ストラテジスト、ジョージ・ゴンキャルベス、サム・ウェン両氏はみている。8月末はいずれのグループもポジションを見直す時期だからだ。
貿易紛争の悪化やトランプ米大統領の元側近らを取り巻く法的問題で米国債はこのところ買われ、10年債利回りは今月に入って総じて低下している。1日は一時3%に達したが、27日は2.84%前後。
このトレンドが続けばヘッジファンドが降参し、ショートカバーの買いで利回りが2.7%を下回る可能性があると野村のストラテジストらはみる。
しかし、もっと可能性が高いのは強気派が折れるシナリオで、9月15日に税制上の優遇措置が失効して年金基金からの需要が後退すれば、10年債利回りの上昇圧力は強まる公算だという。

どうなりますかね?
米国株式市場(S&P500種指数)において、強気(ブル)相場の日数が史上最長記録を更新しま した。これまでの最長記録は3452日でITバブル期を含む1990年10月から2000年3月まででしたが、今回8月22日の時点でリーマンショック後の2009年3月9日から始まった上昇相場は3453日目となりました。
通常、株式相場と債券相場は相反します。株が売られれば債券が買われ、債券が売られれば株が買われる、となります。
現在まで株式相場が堅調なら、債券ショ-トのヘッジファンドに軍配あり。ところが思うほど、米国債の債券価格下落・利回り上昇とはなっていません。新興国投資からの回帰資金は、リスキ-な米国株よりもセイフティ-な米国債へ向かっていると思われるからです。
米国株式市場(S&P500種指数)の高値追いについては、ヘッジファンドも警戒を強めています。トランプがこれだけ貿易戦争で次々爆弾を投下しているわけですから、株式相場の上値追いも懐疑的にならざるを得ません。

S&P500 株価指数
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