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経常収支赤字国が騒がしい(米国を除く)

ブルームバーグ
ソブリン債だけではない。アルゼンチンとトルコは社債でも安値争いを演じている。
今月最もパフォーマンスが悪いドル建て新興国社債10本のうち、6本がトルコ企業、4本がアルゼンチン企業だ。最もリターンが低いのはトルコのイシ銀行の社債(2028年償還)でほぼマイナス19%、この集団で最も高いアルゼンチンの公益会社トランスポルタドラ・デ・ガス・デル・スルでさえマイナス7.3%となっている。一方、ソブリン債のリターンはアルゼンチンがマイナス7.5%、トルコはマイナス6.7%。
ピクテ・アセット・マネジメントのシニア投資マネジャー、グイド・チャモロ氏は「アルゼンチンとトルコは結合双生児のごとく取引されている」と指摘。「その理由は異なるものの、結果は同様だ」と語った。
トルコとアルゼンチンは共に経常収支赤字の規模が大きく、インフレ加速に苦しんでいるが、トルコは伝統的な経済政策の遂行や利上げを拒み、通貨リラや資産価格の暴落を招いた。アルゼンチンでは、中央銀行が13日に利上げに踏み切ったものの、汚職スキャンダルの急拡大で投資が失速する恐れがある。
SMBC日興キャピタル・マーケッツのエグゼクティブディレクター、オクサナ・ラインハルト氏は、トルコ資産はある時点で魅力的になるかもしれないが、今トルコに投資することは「落ちてくるナイフをつかむようなものだ」と語った。
アルゼンチンでは、リセッション(景気後退)に向かいつつある状況に加え、国内大手企業の一部が関与した汚職捜査が輪をかけた。パフォーマンス下位の社債10本に入るアルゼンチン企業4社の全てが、この捜査に直接または間接的に関わっている。
アルゼンチンの通貨ペソは年初から35%余り下げており、世界で2番目にパフォーマンスが悪い。そして最下位に位置するのがトルコ・リラだ。


まぁ、似たもの国家であるトルコとアルゼンチンを一緒にして「ツインズ」とでも呼びましょうか。南アフリカを加えるとしたら「トリプレット」でしょうか。
さらに、インドも騒がしい。14日の外為市場では、インド・ルピーが下落し、過去最安値を更新。初めて1ドル=70ルピー台での取引となったという。インドも、新興国という呼び名からなかなか抜け出せないでいる。

さぁて、新興国が総じて騒がしくなってきましたが、当然ながら経常収支赤字国が中心です。
やがて、リスク回避の動きが進むと、先進国の経常収支赤字国である英国にも影響が及んでくるでしょう。ブレグジットに加えて、経常収支赤字のツケも回ってきそうです。