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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

珍しくドル/円の相場予想でも

ロイタ-外為フォーラムコラム
青木大樹 UBS証券 ウェルス・マネジメント本部 日本地域CIO兼チーフエコノミスト

長期金利上昇、新興国通貨不安、米中貿易摩擦などを背景に、米国成長頼みとなる「リスクオフのドル高」地合いが当面続くと、UBS証券ウェルス・マネジメント本部の最高投資責任者(CIO)、青木大樹氏は予想する。
ただ、ドル円も3―6カ月程度のスパンでは引き続き110円近辺で推移するとみている。1年程度のスパンで考えれば、ユーロや新興国通貨への資金シフトが起き、ドル円が下落する見方は変えていない。12カ月後の予想は1ドル=100―105円とした。
米国をはじめとする主要国の景気拡大局面はすでにピークを越えており、早ければ2020年にも景気後退局面に突入する恐れがあると指摘。
では、中長期の投資戦略はどう組み立てるべきか。まず、念頭に置くべきは、日米欧中の2020年問題だ。米国は、今年と来年は財政が確保されているが、再来年の2020年に財政出動をできるかは議会次第だ。11月の中間選挙で、民主党が下院の過半数を獲得するなどして「ねじれ」が生じれば、2020年の「財政の崖」による景気落ち込みが意識されてくる。
欧州も、金融緩和政策が終わり、2019年ごろには利上げが始まる。2019年後半から2020年にかけて成長鈍化がはっきりしてくるだろう。
米国も企業は元気だが、自動車ローンやクレジットカードローン、学生ローンなどの家計ローンは、景気後退をもたらす要因になるかもしれない。欧州連合(EU)にしても、イタリアがユーロ離脱を選択する可能性は排除できない。


ふ~ん、「米国をはじめとする主要国は、早ければ2020年にも景気後退局面に突入する恐れがある」。なるほど、日米欧中の2020年問題ですか。
私fxdondonは、その前の英国2019年問題から2020年問題に注目しています。
英国の欧州連合(EU)離脱が2019年3月、離脱から1年間は移行期間でそれが終わるのが2020年3月と、英国の2020年問題は2019年問題を克服できずに2020年に突入すること。2020年には日米欧中の2020年問題という逆風も相まって、英国経済はどこの国よりも深く沈むというのが私fxdondon的考察です。
スキャルピングとかデイトレの方には、このような1年先、2年先のことは考えなくてもいいでしょうが、私fxdondonのようなスイングトレードとか相場のうねりの大波を取りにいく者にとっては、現在置かれている状況がこの先どうなるのかはたいへん重要なことです。
ざっくり、今年2018年の負け組筆頭は英国であるという考えは不変です。ただ、今年春先までは資源国通貨が、今でもスイスフランが負け組だったわけですが、年央から年末にかけて英国ポンドが負け組の筆頭に躍り出るというのが正しい言い方かもしれません。
とにかく、ブレグジットを甘く観ることはできない。甘く観ていた者がブレグジットの大事に気が付いてポンド下落の大波を形造る、そんな大局観です。

一方、私fxdondonは日本円にはあまり手を出しません。長いことFXをやっている中で、こんなに扱いにくい通貨はないからです。世界経済が不安定になり、景気減速から景気後退の局面で日本円を買い持ちにするぐらいですかね。それが安パイ、定石だと思います。

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ドル/円の年足を観ると、米国がまだ利上げを行う状況にありながら、すでに下落トレンドに入っていることが確認できます。しかし、2012年から2015年まで4年間も続いた円安ドル高のトレンドは、過去に比べても長く続きましたね。
しかし、米国が利上げを行って投機マネ-を引き寄せても、経常収支赤字や財政赤字の拡大によるドルの大量供給は海外勢の需要では満たしきれないこと、そして日米インフレ格差が依然あることから、日本円は米ドルに対して強含むのではないでしょうか。そして、米国の利上げが終わりに近付くに連れ、ドル/円は下げ足を速めるものと観ていますが。