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『米国第一主義』はドル安


トランプ米大統領の「米国第一主義」に基づく政策はドルが必然的に弱くなることを意味する。ドイツ銀行はこのほどまとめたリポートでこう指摘した。
ドイツ銀の通貨調査共同責任者、ジョージ・サラベロス氏は、貿易不均衡を是正しながら大規模な財政刺激プログラムの資金を調達するという米政権の「矛盾する」目標は、1970年代のブレトンウッズ体制崩壊以降で最大の課題を国際金融システムに突きつけると分析する。こうした相反する目標を解決する唯一の方法はドル安だと説明した。
双子の赤字を抱える米国は十分な資本を国外から引き寄せることに苦戦すると考えられ、海外からの投資意欲の欠如は一段の通貨安につながる可能性が高いと、サラベロス氏は指摘した。
サラベロス氏は「トランプ政権が依存し続ける現代版ブレトンウッズ体制は、安価な国外資金調達を通じて、米国の消費者に不相応な生活水準を享受させてきた。しかし同時に、トランプ氏は米労働者を守るために、この体制を終わらせることに余念がないようだ。この『矛盾する2つのことを同時に実現するという』アプローチに折り合いをつけるには、ドルが弱くなるしかない」と述べた。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は年初から既に3%低下。2017年は9%近く下げていた。