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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

GBP売り 毎日1枚づつコツコツと

2016年06月24日
英国で23日に実施された国民投票で同国の欧州連合EU)離脱が確実な情勢となったことを受けて、通貨ポンドが売られ、1985年以来の水準を付けた。ポンドはドルに対し一時10%以上下落し、1ポンド=1.3305ドルまで下げた。
為替トレーダーらは2008年の金融危機時よりも相場の降れが大きいと話す。
ETXキャピタルのジョー・ランドル氏は、「こんなことは初めてだ。一生に一度あるかないかのような動きで、リーマン・ショックやブラック・ウェンズデーよりも大きい。最終結果はまだ出ていないというのに」と語り、「トレーディング部門が総出でやらなくては全く意味がない。そしてこれはまだ最初の市場の反応に過ぎない」と述べた。(BBCニュ-ス)

これはおよそ4年前のまだ記憶に残るポンド急落時の記事です。
当時はまだ、英国がEU離脱によってどこまで凋落するかなど織り込めるはずもなく、雰囲気だけでポンドは売られた。
当時つけた1ポンド=1.33ドルなど、今のように実害がある程度わかってきたあたりの1ポンド=1.20ドル割れになるようなことを織り込むことはできませんでした。
それでも、英国が『EU』という看板を降ろすことが、いかに信用欠如につながるのか、今現在でも楽観視されていると私fxdondonは感じます。
今現在、英国が1つの国だと思っている方がほとんどだと思います。しかし、正確には4つの国の連合『United Kingdom』です。いわば、欧州本土のEUという組織同様、ブリテン島とアイルランド島にUKという4ヶ国の組織があるということです。今後、UKという組織からスコットランド王国が離脱することもあり得るわけです。これは最悪のシナリオですが、今でもスコットランドにはUK離脱の動きはあります。
信用格付けにしても、見通しは楽観的に観られています。合意なき離脱でも、1ノッチか2ノッチの引き下げと発表されていますが、それは『合意なき離脱』という1つの要因だけでのことです。その後の経済崩壊、財政崩壊は織り込まれていませんし、最悪のUK崩壊も織り込まれていません。
つまり、英国の『信用欠如』は、まだまだ織り込まれていないということです。
ちなみに、GBP/USDでのGBP最安値は、1985年につけた1ポンド=1.07ドルです。今回の危機を経て、GBP/USDの1.07ドルなどは単なる通過点だと観ています。

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そろそろ、GBP/USD、GBP/JPYともに毎日1枚づつコツコツと売りを構えていきます。「石橋を叩いて渡る」ようなスタンスです。「どこかで大量に売り!」というのは、ひょっとしたら死ぬ可能性もありますのでご注意を。