fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

英ポンド、危うい楽観論

日経新聞
欧州総局 篠崎健太

欧州連合EU)離脱をめぐる政局の混迷をよそに、英国の通貨ポンドが不思議な安定を保っている。「合意のない離脱はほぼ考えられていないから」というのが定番の解説で、実際に10月末までの延期が決まり目先の危機は遠のいた。だが円滑な離脱に落ち着いたとしても、英経済に中長期で悪影響を及ぼす懸念は残る。ポンドは市場の危機感を測る「温度計」として機能しなくなっている。


ブルームバーグ
EU離脱手続きを定めるリスボン条約50条の適用延長や2回目の国民投票などポンドにプラスのシナリオの可能性は高まったものの、不透明感は根強い。
アンサンブル・キャピタルのダミアン・ロー最高投資責任者(CIO)は「私は、メイ首相の合意案が何らかの形で通過すると思う」と述べ、ポンドの割安感を指摘。しかし多くのヘッジファンドは、英資産に賭ける気はまだなさそうだ。
ムンロ・パートナーズのニック・グリフィンCIOは「割安だからといって買いを急ぐつもりはない。展開を見定めるために最初の10%の利益を失ってもかまわない。逆境シナリオの可能性もまだあるからだ」と語った。