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米国  利上げの頭打ち観測はいつ?

ロイター
FRBのクラリダ副議長は27日、FRBは引き続き緩やかな利上げを継続する必要があるとしながらも、米国の金融政策が中立的なスタンスに近づきつつあるなか、新たな経済指標を緊密に注視することが「特に重要」となっているとの認識を示した。
クラリダ副議長は講演で言葉を慎重に選びながら、中立金利と最大雇用の双方を見極めることがFRBにとりいかに難しくなっているかを強調した。
新たなデータを通してFRBは「政策金利の最終地点」についてより多くの情報を蓄積することができると指摘。金融政策は米国の経済成長を維持し、インフレの目標からの乖離の防止を目標とする必要があるとし、「現時点での金利サイクルでは広範なデータに注視することが特に重要になると考えている」と述べた。
FRBのバランスシートについては、最終的に可能な限り少なくしたいとの考えを表明。また金利はなお制御できると述べた。市場にある銀行支払準備金の余剰は引き続き「豊富」と指摘。一方、FRB保有する債券は約4兆2000億ドルから金融危機前の1兆ドル以下の水準には縮小しないだろうと警告した。
米国株式市場ではS&P総合500種指数が10月上旬以降8%強値下がりしているが、パウエル議長やクラリダ副議長などFRB当局者らの最近の発言は、欧州や日本、中国の減速に触れるなど幾分慎重姿勢が強まっている印象がうかがえる。
クラリダ氏は具体的な中立金利の水準や利上げ見通しについて詳細を語らなかったが、中立金利を巡っては当局者の間で幅広い意見が存在し「判断の問題」になっていると指摘。同氏は指標の中でもインフレ期待を重視するが、物価は目標水準に留まる見込みである一方、FRBが注視する物価指標が2%目標をやや下回って推移する可能性を注視しているとした。経済全般については、ファンダメンタルズ(基礎的条件)や労働市場が「好調」で賃金は伸びが拡大しており、経済は少なくとも来年後半にかけ成長が継続し、最長記録を更新する勢いだとした。


株価下落要因を利上げとする見方があるが、個人的にはFRBによる過剰流動性資金の回収で引き起こされているとの見方です。
まだ、今の利上げは「悪い金利上昇」ではなく、想定通りの金利上昇だと市場も理解しているでしょう。
おそらく、市場が「悪い金利上昇」と受けとめるのは期待インフレ率を上回った時だと睨んでいます。それは、やはり来年のうちに表れてくるのではないかと思います。
ここにきての原油価格下落は、インフレを抑制する方向に導くような気がします。