fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

株高?ゴールド高?

UBS  米国株の急落は買いの好機

ブルームバーグ
米国株の今週の急落で買いの好機が生じているとUBSは指摘する。経済のファンダメンタルズが依然として良好とみられることが理由だという。
S&P500種株価指数は過去6営業日で6.7%下落。MSCI世界指数はこの期間に6.3%下げたが、12日はやや持ち直している。
UBSのジェーソン・ドラホ氏らアナリストはリポートで、「強気相場は依然として損なわれていない」と指摘。「この2週間にファンダメンタルズの見通しに著しい変化はなく、米国株のバリュエーションは改善された」と説明した。
貿易や中国、イタリア、米中間選挙に絡んだリスクで市場が混乱する恐れは依然あるものの、米企業の決算期に示されるガイダンスが安定をもたらすかもしれないとUBSは予想している。ウェルズ・ファーゴやJPモルガン・チェースなどの銀行は12日に7-9月(第3四半期)の決算を発表する。

前にも書きましたが、 UBSはリスクオン派ですからね(笑)

そして、今回の株安の真相は?

ロイター
今週の米国株の大幅下落について、「犯人」だと投資家からみなされているのが、コンピューターの指示による自動売買プログラムとそれを手掛けるファンドマネジャーだ。
株安は、FRBによる追加利上げが正当化されるほど物価上昇の勢いが強まるとの見方を背景とする米国債の大規模な売りに続くものだった。だが全ての投資家は、そうした売りが妥当だとは考えているわけではない。
オメガ・アドバイザーズの創設者レオン・クーパーマン氏は「ウォーレン・バフェット氏は安値で買い、高値で売ることで富を築いた。コンピューターのプログラム取引は堅調局面で買い、軟調局面で売って双方の流れを加速させている。10日にそういった種類の取引をする理由はなかった」と述べた。
今回の状況は、長期金利が急騰した後に株が売られた点で今年2月をほうふつさせ、「リスクパリティ戦略」を掲げるファンドや商品投資顧問(CTA)など、プログラム取引で相場の動きを増幅させるとされる市場参加者に注目が集まるところも似ている。
ロングテール・アルファのビニア・バーンサリ最高投資責任者とUSCマーシャル・スクール・オブ・ビジネスのローレンス・ハリス教授が昨年公表した論文によると、リスクパリティ・ファンドやボラティリティ・ターゲティング・ファンドを含め、市場リスクに対応して動く戦略に基づいて運用されている資産は約1兆5000億ドルに上る。
ナティクシス・インベストメント・マネジャーズのチーフ市場ストラテジスト、デービッド・ラファーティ氏は、彼らは同時に売りを出すので相場の下げ余地を大きくしてしまうという主張には説得力があると話す。「だれもが売りに回れば、彼らが避けようとしている問題が生まれる」という。
ウィーデンのチーフ・グローバル・ストラテジスト、マイケル・パーブス氏は、市場の値動きからすると、ルールに基づいてボラティリティ次第で方針を決める投資戦略が、米長期国債の急激な売りに反応して発動されたことが分かる、と指摘した。
2008年の金融危機後に人気が高まったリスクパリティ戦略は、従来の資産クラスにまんべんなく資金を配分する方式に代えて、株式や債券、その差の資産価格の面でリスクないしボラティリティが均等になるようにする投資で、株価急落の際にはしばしば犯人呼ばわりされる。
しかし当のリスクパリティ・ファンドは、責任を押し付けられるいわれはないと主張している。
傘下にこうしたファンドの「オール・ウェザー」を持つブリッジウォーターのボブ・プリンス共同最高投資責任者は、足元の株安が始まって以降はポジション調整をしていないと説明。「リスクパリティは10日の値動きとは一切関係なかった」と述べ、企業業績が期待外れに終わる段階が近づいて、恐らく足の速い資金が真っ先に逃げ出していることが株価下落につながったのだろうとの見方を示した。
米国を拠点にリスクパリティ戦略で運用しているファンド勢は、10日に3.0%下落したS&P総合500種に比べると痛手は小さいが、それでもこの株安で年初来のリターンはマイナス幅が拡大したとみられる。関係者によると、ブリッジウォーターのオール・ウェザーは9月末時点で年初来のリターンがマイナス0.6%だった。


一方、世界的な株安と予想下回る米インフレ統計で金需要が高まるという記事。

ブルームバーグ
金相場がついに停滞から抜け出したかもしれない。
11日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は2016年6月以来最大の上昇率を記録。世界的に株価が下落し、米インフレ率の伸びが予想を下回る中、価値の保存先として金の需要が高まった。金先物は一時1オンス=1230ドルと10週ぶり高値に上昇。3日続伸し、8月22日以後で最も長い上昇局面となっている
資金の避難先として金の魅力を低下させる金利の上昇と、妙味を増し得る地政学リスクをトレーダーが比較検討する中、金は8月下旬以降1200ドル付近での推移が続いていた。
RJOフューチャーズのシニア商品ブローカー、フィル・ストライブル氏は、インフレ統計は「一段の利上げにブレーキを踏む」ことを米金融当局に促す可能性があると述べた上で、世界的な株安も投資家を「安全」資産に誘っていると語った。
ブルームバーグ・インテリジェンスが算出する金鉱株の指数はこの日、2016年以来最大の上昇。 ハーモニー・ゴールド・マイニングやシバニェ・ゴールドの株価はいずれも13%余り上げ、バリック・ゴールドは9.5%高だった。


個人的には、まだゴールドの本格的な上昇局面を迎えたとは思ってはいません。底値固めにあると思っています。
トランプ大統領が「米経済はかつてないほど絶好調だ」と褒め称えているように、バブル経済は末期を迎えながらも大きく崩れ出すのは、ブレグジットショックが引き金になるのかも。
もちろん長期的には、2020年に向かいゴールドは価格上昇を見込んでいますが。