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1ドル=100円を割らない-GCIアセット・マネジメント

ブルームバーグ
新興国危機などのテールイベントが発生しても、1ドル=100円を割るような円高にはならない-。1ドル=100円を割るような円高にはならない-。GCIアセット・マネジメントの岩重チーフFXストラテジストは、日本銀行のマイナス金利政策による運用難で、国内機関投資家が海外資金を国内回帰させる「レパトリエーション」は起きにくいとし、大幅な円高進行には至らないとみている。
マイナス金利政策が続く国内に運用先はなく、機関投資家は危機発生時には外貨建ての運用資産を米国の短期国債などに逃避させることになると説明。海外のテールイベントは起こり得るが、「レパトリというパス(経路)が昔ほど明確ではないため、今はリスク回避の円高といってもすごく短命だ」と語った。
岩重氏は、日銀がマイナス金利を解除して翌日物金利をプラスに引き上げる局面になれば「ドル・円はいつでも100円を割れる」としながらも、来秋の消費増税後しばらくは短期金利を上げられないとすれば「向こう1、2年というイメージで105~115円のレンジは長引くはず」との見方を示した。
ドル・円は米中貿易摩擦の激化で今年3月に一時105円を割り込んだ後に反発。7月には113円台を回復したが、日銀の緩和修正観測が浮上したことで押し戻された。年初からの変動率は8%弱で、このままいけば2015年の8.3%を下回り、1980年以降で最小となる。
アベノミクス相場で2015年6月に02年以来の125円台まで上昇したドル・円は、実質実効レートで「さらに円安はありそうにない」との黒田東彦日銀総裁の発言をきっかけに円高基調をたどり、16年夏にかけて99円台に突入。その後、同年11月の米大統領選でのトランプ大統領勝利を受けて上昇に転じた。
岩重氏は、テクニカル面では「80円方向に向かったはずの円高トレンドがトランプラリーでいったんご破算となった」と分析。もっとも、長期的なインフレ動向の弱さは円高を示唆しているとし、ドル・円も「5年後、10年後は圧倒的な可能性で120円より上にいるよりも100円より下にいる」と予想した。
GCIアセットは2000年設立の日本の独立系運用会社。国内外の機関投資家に対しヘッジファンド運用戦略などを提供しているほか、国内個人投資家向けの公募投信運用も行っている。


まぁ、この考えは、長期的なインフレ動向を踏まえ、ドル・円が5年後、10年後は圧倒的な可能性で120円より上にいるよりも100円より下にいると予想しているあたり、まともなものと言えます。
個人的にも、クロス円とは違い、ドル円は目先ドルが底堅いと思い、ショート戦略も控えています。
ただ、日本のマイナス政策金利もさることながら、米国利上げ観測が後退し始めるあたりから、1ドル100円を維持するのは難しくなると思っています。