fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

トルコリラの呪縛から逃れられないミセスワタナベ

【PROFILE】池辺雪子:東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。

池辺雪子さん執筆の記事から

2017年6月27日
本日はトルコリラについて解説します。
トルコリラは高金利通貨であり、FXトレードにおいては差益を狙うよりは長期ポジションを保有し、スワップ金利狙いで確実に利益を取りに行かれる方が多いように見受けられます。
私の教え子の方々を見ていても、運用資金の金額やスタートした時期によって、トルコ円金利収入だけで100万円位の金利収入を得ている方、すでに2000万円近い利益となっている方など様々ですが、いずれにしても金利収入はみな平等に収益となっているようです。
慎重な方向けのトルコリラ円相場戦略としては、1トルコリラ=30円の水準まで落ちてくるのを待たず、少し押し目になったタイミングで1ポジション買うくらいのスタンスが良いと考えています。
押し目で1ポジションくらい買っても良いと考えている」と言うのには、きちんと理由があります。それは、トルコリラ円相場に“ある異変”が起こっているからです。
今年に入ってからのトルコリラ円相場を振り返ってみると、1月12日に29.05円まで下落した後、2月23日には、31.72円まで上昇しました。その後、4月17日に29.23円まで下落しましたが、5月15日には32.09円まで再び上昇してきました。
そしてこの動きから何が言えるのかというと、“高値も安値も切り上がっている”ということです。つまり、「ここにきてチャートがようやく上昇トレンドの形になってきた」わけです。
フィボナッチで大まかに計算してみると約100円の高値から約29円まで下落した約71円という値幅に対する23.6%戻り、つまりおおよそ15円幅くらいの戻りがあるのではないかと予測できます。そこまで戻らなかったとしても10円幅くらいの戻りがあって、1トルコリラ=40円くらいまで上昇しても良いのではないか、と見ています。

2018年4月23日
トルコリラ円相場は、ドル円相場の影響を受ける傾向があります。ですから、トルコリラ円でトレードされるなら、並行してドル円相場の動きも確認しておかれると良いでしょう。
もし今後、ドル円相場が上昇してくるようならば、1トルコリラ=25円台が大底となる可能性も考えられます。
私は、売買比率の状況から、今後のトルコリラ円相場について1つの見通しを立てています。
相場の傾向から言って、このような状況にある時は下げ止まる可能性が高くなります。多くのトレーダーが勢い良く買っている時というのは「まだ下値がある」と考えられますが、多くのトレーダーが怖くなって買えなくなってくると底になりやすい傾向があるのです。

2018年6月4日
今回は、私が意識しているトルコに関する材料についてお伝えします。お伝えするのは、下記4つの材料です。
【1】後期流動性貸出金利3%引き上げ
【2】トルコ国民へのトルコリラ替え呼びかけ
【3】6月に政策金利引き上げの可能性
【4】売買比率の変化
トルコリラは高金利通貨ではありますが、受け取る金利以上に為替差損が出て、今後相場が上昇してくることを信じられず、待ちきれなくなり、ロスカットされた方も多かったのでしょう。
ここ最近は買い残が減り、売り残が増える状況になっています。と言ってもまだ買い残の方が圧倒的に多い状況ではありますが、現状の売買比率を考慮すると、今後相場が下げづらくなる可能性が考えられます。
ここから一方方向に上昇していくということは考えづらいことですが、現段階では1トルコリラ=22.22円がいよいよ大底になった可能性も私は意識しています。
いずれにしても、いついかなる時も必要以上に下落を恐れることなくテクニカル分析によってしっかりとチャートを見極め、利益を積み重ねることが大切だと私は考えています。

2018年8月5日
7月末、トルコの政策金利が現状維持という結果に終わったことに対する失望や、「トルコのエルドアン大統領が中央銀行に対して利上げを行わないよう干渉したのではないか」との憶測から、トルコリラ円相場は1トルコリラ=23円台から1トルコリラ=22円台へ、約1円幅下落しました。
「まだ下がるのではないか」と不安になっている方も多いと思いますので、今回はトルコリラ円相場について今後の見通しをお伝えさせてもらいます。
市場関係者の中でも弱気の方々は「1トルコリラ=21円の方向へ下落する」と言い始めていますが、私としては今の段階で、さらに大きく下落する可能性は低いと考えています。金利は現状維持だったわけで、「金利を下げます」と言ったわけではありませんから。
私は長期的に見てトルコリラ円相場は上昇していく方向で予想していますが、上昇はゆっくりしたペースになることが想定されます。
金利狙いでトレードされている方は、悲観することなく、資金管理を徹底した上で、ゆっくりお待ちになっているのが良いと思います。


この人が、有名な「ミセス・ワタナベ」さんでしょうか?
確かに、これまでの実績はすごいですよね。8億円以上も稼いだお方ですから、私fxdondonなんて足元にも及びません。
ただ、トレ-ド手法は滅茶苦茶。よく、金運を招き入れたものと感心します。
今月8月になってからの記事でも、まだトルコリラを買い持ちにしようと考えているわけですから、救いようがありません。
これらの記事で、私fxdondonが気になったことをピックアップしてみます。

1. 「トルコリラは高金利通貨であり、FXトレードにおいては為替差益を狙うよりは長期ポジションを保有し、スワップ金利狙いで確実に利益を取る」
2. 「テクニカル分析によってしっかりとチャートを見極める」「フィボナッチで大まかに計算」
3. 「金利を下げますと言ったわけではありませんから、さらに大きく下落する可能性は低い」

この3点は、すべてFX初心者の陥る罠そのものです。
まず、証拠金取引のFXは、長期投資には不向きです。一時的、一瞬の大きなレ-ト変動で証拠金の多くを失う可能性があります。ましてや、リスク回避の常套手段、定番、帝王、王様、何の例えでもいいですが、対円で何年、何十年も安泰でいられることはありません。スワップ金利狙いで確実に利益を取れている時期は限定的、そう申し上げておきます。
次に、テクニカル分析。私fxdondonから観れば、テクニカル分析は大した意味がありません。(テクニカル派の方は気を悪くするか? 苦笑) 推移グラフに線を引っ張り、そこから今後の推移を予想するのでしょうが、そこに多くの時間をかけるのは無駄です。ネットでブル-ムバ-グやロイタ-、新聞に目を通した方がよっぽどマシです。
そして、金利。時として、金利が相場に大きく影響することは確かです。しかし、「金利」>「有事」とはならず、「金利」<「有事」となるのが為替相場です。
このミセスワタナベをはじめFX初心者に共通することですが、「金利」の裏に隠されている「インフレ」の存在をわかっていないようです。それは、今月のインフレが〇%だったので〇円下がりましたという明確な推移が示されないからです。経済指標の発表後のように、わかりやすい上下動がなく、日々何事もないような微減でしかないため、投機的売買の動向でかき消されてしまい、インフレによる通貨価値減価のことなど意識されていません。
円を売り持ちにしている人は、「スワップ金利で確実に利益を出す」と同時に「インフレ格差で確実に損失を出す」ということを理解しておくべきです。
ついでに、金利についても触れましょう。
そもそも「金利」とは、その国(政府、企業、国民含む)が債務を返済履行できる能力、確率を数値化したものです。金利とは、単なるサ-ビスとかオマケとは訳が違います。
インフレが進むと中央銀行金利を引き上げます。インフレとは通貨価値の減価のことですが、それは通貨安による債務のデフォルトの確率が高まることを意味しています。その国がデフォルトする確率が高まるから金利を上げる、また金利が上がるように市場は誘導するのです。インフレによる通貨価値の減価は、特に対外債務の返済履行能力を低下させます。つまり、インフレ=国のデフォルトの確率、を示しているわけです。