fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

相場予想から

●来週のポンドはもみ合いか。メイ英首相が欧州連合EU)離脱を主導する方針を示したことでソフト路線の離脱が見込まれ、ポンド売りは想定しづらい。また、日銀の緩和方針の継続はポンド買い・円売り材料となる。ただ、市場参加者の一部は、「低調なインフレ指標を考慮して英中央銀行金融政策委員会(MPC)は金利を据え置く」と予想している。市場参加者の過半数は0.25ポイントの追加利上げ実施を想定しているが、利上げ見送りとなった場合、リスク回避のポンド売りが強まる可能性がある。(フィスコ
○発表予定の英主要経済指標・注目イベント
・8月1日:7月マークイット製造業PMI(予想54.2、6月:54.4)
・8月2日:英中央銀行MPCが政策金利発表(0.25ポイント利上げ予想、現行0.50%)

●ドルはピークから下落に転じると、モルガン・スタンレーのストラテジストは予想。ドルはピークに達しつつあり、来月にも持続的圧力に見舞われるとみている。
トランプ米大統領の為替に関するコメントや米経済指標の鈍化、中国の経済措置、日本銀行の政策調整など、ドル売りをもたらす要因が十分にあるという。
ハンス・レデカー氏ら同行のストラテジストは26日のリポートで、「ドルはピークを付け、近く長期的な下降トレンドに再突入するはずだ」と予測。「市場はリスク回避の高まりとドル高を連動させている。そうしたコンセンサスは間違いだと考えている」と説明した。
ブルームバーグのドル指数は7月に入り0.3%下落。前月まで3カ月連続で上昇していた。
モルガン・スタンレーは対ドルでのユーロのロングを勧めている。エントリーポイントは1ユーロ=1.16ドルで、目標は1.21ドル。ストップロスの水準は1.15ドルとした。円については1ドル=111円40銭で売るよう助言。目標は104円。

日本銀行が来週の金融政策決定会合で金融政策に柔軟性を持たせることを検討するとの報道が先週末から相次ぎ、円高が進行している。オプション市場ではドル・円の1カ月物リスクリバーサルが23日に6月27日以来の水準まで低下し、月内で最も円高バイアスが強まった。野村証券外国為替部の高松弘一エグゼクティブ・ディレクターは「柔軟化がいずれ正常化につながるという思惑や、円金利が上がるから円が上がるという面がある」とこの間の動きを説明する。
ただ、リスクリバーサルは3月中旬以降、円高バイアスが強まってもマイナス1.3を大きく下回る水準には至っていない。高松氏は31日の日銀会合では「柔軟性といった尚書きはあっても緩和政策を維持する姿勢は強調されるのでは」とし、「円は『セル・ザ・ファクト』になるのではないか」とみる。オーストラリア・ニュージーランド銀行マーケッツ本部の吉利重毅外国為替コモディティー営業部長も「日銀決定会合が無風に終わり、緩和姿勢そのものが不変であることが確認されれば、ドル・円は113円台を意識した相場に戻っていくのではないか」との見方を示す。(ブル-ムバ-グ)