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IMF  英国のEU離脱(ブレグジット)による勝者はいない

(ロイター)国際通貨基金IMF)は19日、IMF協定第4条に基づくユーロ圏経済の定期見直しで、ユーロ圏の経済成長はピークに達し、見通しに対するリスクは「特に深刻」になっていると指摘した。経済がハードランディング(硬着陸)する可能性が高まっているとしている。
ユーロ圏では投資、消費、雇用創出がなお拡大傾向にあり、少なくともあと数年間は拡大余地が残っているとしながらも、内外のリスクは高まっていると指摘。
全面的な世界貿易戦争のほか、英国が強硬姿勢で欧州連合(EU)離脱に臨む「ハード・ブレグジット」やユーロ圏各国における改革の失速などを巡るリスクを挙げ、「こうしたリスクが現実のものとなれば、経済はハードランディングに直面する可能性がある」と警告した。
英国が欧州連合(EU)から自由貿易協定を巡る合意がないまま離脱した場合、EUは域内総生産の約1.5%に相当する長期的な阻害を受ける可能性があるとの見方を示した。
IMFは「ユーロ圏と英国との間の緊密なつながりを踏まえると、英国のEU離脱(ブレグジット)による勝者はいない」と指摘。
IMFの推計に基づくロイターの試算によると、英国の「合意なき離脱」が現実となった場合、EU経済は約2500億ドルの被害を受けるとみられる。また、域内雇用者数の0.7%に相当する100万人を超える雇用が失われる可能性がある。