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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

投機筋も守りの姿勢 投機的な動きも大きく変化

『ユ-ロ/円のベア相場はこれからが本番へ』2019/6/17(月) 記事
https://blogs.yahoo.co.jp/max856482/36092737.html
この時点では、1ユ-ロ121.68円あたりでした。しかし、およそ1ヶ月経過しても横ばい状態が続きます。
まずは、去る5月のブル-ムバ-グ記事から。

2019年5月
世界の大手銀行の外国為替担当者の間では、円相場に強気な見方が急速に台頭している。
モルガン・スタンレーは円がドルとユーロの両方に対して上昇すると予想。ドイツ銀行は対ポンドと対人民元での円買いを勧めている。バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチ円高・ユーロ安を見込み、シティグループ円高・ドル安を予測する。
BofAメリルのG10通貨調査責任者、アタナシオス・バンバキディス氏は「外為市場が貿易戦争のリスクを十分織り込んでいるとは考えられない。今や緊張が高まって貿易戦争のリスクが増した。われわれには市場が油断していると見受けられる」とし、貿易戦争のリスクに備え、オプション経由で「対円でユーロをショートにすべきだ」と話した。
モルガン・スタンレーは円が対ドルで1ドル=105円、対ユーロでは1ユーロ=119円と、1月3日のフラッシュクラッシュ以来の高値を付けると見込む。BofAメリルはプットスプレッドを通じたユーロ・円ショートを推奨している。

投資銀行ヘッジファンドの目論見は円高に傾いているものの、日本の機関投資家や個人がいまだにドルやユ-ロの買い支えに回っています。結局、円買い持ち筋にとっては彼らのギブアップを待つしかありません。
上記記事は5月のものですが、6月に入って投機的な動きが大きく変化しました。リスクオン一辺倒相場から、リスクも取るがリスクヘッジも取る動き、リスク回避に動いていることが、デ-タから伺えます。
リスクオン一辺倒相場は「株高は円安、株安は円高」という、ある意味わかりやすい相場推移でした。

しかし、6月以降、「株高でも円高、金(ゴ-ルド)高」言い換えれば「株はまだ高値追いをするが、為替はリスクヘッジの円買い、債券や金も買い」です。一応、株価のクラッシュに備えている形でしょうか。
まずはそれを確認しておきましょう。

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5月までは、ドル/円とNYダウの動きは相関関係にありました。
ところが、6月に入り投機戦略を見直したのかも知れませんが、株買いを加速させた一方で、為替ではドル高を捨てたか、株価クラッシュに備えた円買い、金買いに走った動きになっています。
NYダウと金(ゴ-ルド)の推移からも、それがわかります。株を買う金額と金を買い進める金額を勘案し、同時買いしている感じです。

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「株高でも円高円高でも株高」、そういう相場を示したのは2016年にありました。

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当時、ドル/円の高値は121円あたりでしたが、NYダウはその後順調に株価上昇でしたが、日本のゴールデンウィーク最中に一時106円台まで下げました。

円買い持ち筋にとって、以前までは株価上昇というニュ-ス聞くと「円安かぁ」と思ったでしょうが、現在は違いますし、以前よりも悪材料に対して市場は敏感になってきている感じも窺えます。
まぁ、まだ2019年も後半に突入したばかりです。来年2020年の「ニーマルショック」のヒントが、この後半で観えてくるかも知れません。