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注目される米国雇用統計

ブルームバーグ
米国債の強気派は今週、5日発表の9月の米雇用統計をきっかけとする相場上昇に期待している。9月のパフォーマンスが4月以降最悪となったことで生じた強気派の痛みは先週、安全資産買いが和らげた。
先月発表の8月の雇用統計では、予想外に大きな賃金の伸びが10年債利回りを年初来最高水準へ押し上げる一因となったため、9月の統計でも賃金が注目される。10年債利回りは先月、イタリア財政を巡る懸念から上昇幅を縮小したものの、それでも20ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇と、この5カ月で最も上げた。
ウェルズ・ファーゴのストラテジスト、ボリス・リャビンスキ氏らは、最終的に利回りは上昇する方向と予想しつつも、賃金の伸び鈍化の兆候があれば相場上昇のきっかけになり得るとみている。米連邦公開市場委員会(FOMC)が今年3回目の金利引き上げを決定し、利上げ継続を表明した後で賃金の伸びが期待外れとなれば、金融引き締めを続ける方針に投資家が疑問を抱く可能性があるためという。
同氏は「賃金の下振れに対する市場の反応は、ポジティブ・サプライズよりも大きくなる可能性がある」と予想。「金融当局がスタンスを維持するのかどうか、一部で疑問が生じかねない」と述べた。
先週の10年債利回りは一時3.11%と、年初来のピークに接近した。ブルームバーグ調査によると、米国の9月の平均時給は前年同月比で2.8%上昇したもよう。これはリセッション(景気後退)後で最大の伸びとなった8月の2.9%上昇から鈍化した状況を意味する。非農業部門雇用者数は前月比18万5000人増の見通し。8月は20万1000人増だった。

今週の注目イベント

投資家は一連の米金融当局者の講演に注目。
2日と3日にパウエル連邦準備制度理事会FRB)議長が講演する
経済統計では雇用統計が最大の焦点:
1日:マークイット製造業PMI、建設支出、ISM製造業景況指数
3日:住宅ローン申請指数、ADP雇用統計、マークイット非製造業PMI、ISM非製造業景況指数
4日:チャレンジャー人員削減数、新規失業保険申請件数、製造業受注、耐久財受注、ブルームバーグ消費者信頼感
5日:雇用統計、貿易収支、消費者信用残高
財務省短期証券(Tビル)入札は、1日に3カ月物と6カ月物、2日に1カ月物を予定