fxdondon’s blog

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ポンド安定のための口先介入

(ロイター)イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のブリハ委員は22日、向こう3年間の政策金利の引き上げ幅について、25ベーシスポイント(bp)の利上げが3回弱としている市場の想定よりもやや多めの利上げを予想していると述べた。
同委員は議員からの質問に答えた文書で、「ブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)を巡る不透明感による逆風が短期的に強まらず、今後数年間で最終的に収束するならば、政策金利は上昇する可能性が強いと考える。自身の中心的な見方は、予想期間に対して1年当たり25─50bpだ」と述べた。

思わず笑ってしまいました。
ブレグジットを巡る不透明感による逆風が短期的に強まらず、今後数年間で最終的に収束するならば」というタラレバ論。ポンド安定のための口先介入の1つですね。
意味のない利上げ予想などは今後の失望を買うだけなんですが、ポンド下落を食い止めるには口先介入しかないという英国の苦しい現実がある。
さきほどこのブログで採り上げた英産業連盟(CBI)の製造業指数を、ロイタ-では以下のように伝えている。

(ロイター)英産業連盟(CBI)が22日発表した3─5月の製造業生産指数はプラス3と、2─4月のプラス13から低下し、2016年4月以来の低水準となった。英国がEU離脱を決めた16年6月以来初めて、長期平均を下回った。イングランド銀行は経済持ち直しの兆しを今しばらく待つこととなりそうだ。
英経済の約10%を占める製造業は、16年の国民投票で英国のEU離脱が決まったことをきっかけにポンドが下落し、英国の輸出が増える中で17年は底堅く伸びた。ただ18年に入り、他の部門とともに鈍化している。英経済は第1・四半期にほとんど拡大しなかった。EY・ITEMクラブのチーフエコノミストアドバイザー、ハワード・アーチャー氏は「CBIの調査は英経済が著しく持ち直しているとの自信をBOEが持てるような内容ではない」と述べた。
一方カーニーBOE総裁はこの日、景気は悪天候に見舞われた今年第1・四半期における減速から持ち直すとの見通しを示した。引き続き金利を引き上げる可能性を示唆した。
製造業受注指数はマイナス3と、4月のプラス4から低下。16年11月以来の低水準となった。市場予想はプラス2だった。
CBIのアナ・リーチ氏は「英製造業は年明け以降、国内外の成長が弱含む中で、いくぶん勢いがなくなってきている」と指摘。他の統計も英製造業の弱含みを示唆している。英国立統計局(ONS)が公表する製造業生産指数は今年に入りプラスになっていない。
CBIの製造業生産指数は4月25日から5月11日の間に411社の製造業者を対象に調査した。