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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

金融業界も英国離脱

武田薬品工業はバイオ医薬品メーカーのシャイアーを約460億ポンド(約6兆8000億円)で買収することで合意したと発表した。
武田薬は必要な資金を調達するため、308億5000万ドル(約3兆3600億円)のブリッジローン契約を8日付でJPモルガン・チェース銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行と締結したことも発表した。このうち、35億ドルについては返済日が借り入れ実行日から90日後に設定されており、残りの部分については364日後となっている。

これを好感して、ポンドは上昇した。
しかし、武田薬が負う銀行への債務は、米ドル建て。ポンド建てではない。ざっくり、約460億ポンド相当額を米ドルで支払うだけの話。
両社の売上高を単純合算すると、売上高に占める米国の比率が48%(武田は34%)に高まる一方、日本が19%(同34%)に低下するという。要は、ドルの需給が高くなるが、ポンドについては無視していいレベルと思われる。

さて、英国の欧州連合(EU)離脱に関して、金融業界も英国離脱に動き出している。
米金融大手バンク・オブ・アメリカBOA)が、英国の欧州連合(EU)離脱に備え、年内にロンドンから従業員最大125人をダブリンに移管する計画だと、同社が規制当局に提出した書類を元に、ロイター通信などが伝えた。
また、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は、ルクセンブルクに新会社を設立したと発表した。英国の欧州連合(EU)離脱による業務への支障を最小限に抑えるためだという。

現在のポンド相場を観ると、欧州連合(EU)の指導者ら、投資家を含め、英国のEU離脱撤回がまだあり得るとの考えを持ち、メイ英首相が2019年3月に予定するEU離脱を停止するという希望をまだ捨てていないことがうかがわれる。
しかし、どの面(つら)さげて、プライド高き英国がEU離脱撤回するのでしょうか。吐いたツバを、自分で舐めるような醜態をさらけ出すのでしょうか?私fxdondonの知る英国は、堕ち潰れてもGreat Britainだという誇りを持ち続けている国なんですけどね。