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豪ドル 5月16日転機か?

国際通貨基金IMF)は、4月17日に発表した最新の世界経済見通しの中で、2018年のオーストラリアとニュージーランド(NZ)の経済成長率が3%となると予測した。
IMFによれば、オーストラリアの最大の貿易相手国である中国の18年の経済成長率は6.6%、米国は2.9%となるという。
オ-ストラリア経済は順調に成長しており、オーストラリア連邦政府は、5月8日に発表する2018/19年度予算案で個人所得税の減税を実施した場合でも、2020/21年度にわずかながら38億豪ドル(約3,137億3,900万円)の財政黒字を達成できると見込むらしい。
このところの資源価格上昇はオ-ストラリア経済に恩恵をもたらしている。
英石油メジャーのBPは、第1四半期(1~3月)の純利益(在庫評価変動の影響と特別損益除く)が25億8,600万ドルとなり、前年同期比71.3%も増加したと発表した。石油・ガス価格の上昇が大幅な利益をもたらした。
オーストラリアのエネルギー大手、オリジン・エナジーは、1~3Qのガス売上高が48%増と発表。エネルギ-各社が好決算を発表している。
そして、オーストラリアの液化天然ガス(LNG)輸出量は、来年2019年にカタールを抜いて、オ-ストラリアがLNGの最大輸出国になる見通しです。
米石油大手シェブロンが、オーストラリア・西オーストラリア(WA)州で液化天然ガス(LNG)の生産力拡張に動き出すニュ-スも入ってきています。
このような資源価格上昇はオ-ストラリア経済にとって追い風ですが、この5月の豪ドルは、16日発表の豪1-3月期賃金データが最大の注目材料になりそうです。RBAは政策金利を据え置く理由に、高水準の家計債務によって消費見通しに不透明感があること、インフレ率の低さを挙げています。そして、低インフレは賃金の伸びの低さが一因との見方を示しているため、5月16日の賃金統計で賃金上昇圧力の高まりが示唆されれば、市場予想よりも早く利上げ観測が浮上する可能性があります。
オ-ストラリアの鉱業の他、先日お伝えした通り、オ-ストラリア製造業の景況感指数(PMI)が過去最高にまで活況を呈しているので、少なくとも予想を裏切るような賃金統計にはならないと思っています。
オーストラリア小規模企業の2017年賃金上昇率が5.3%となったと、オンライン会計ソフトウエア企業の集計結果もあります。
個人的には、5月16日の賃金統計発表を機に豪ドルの上昇が観られるものと想定し、GBP/AUDでポンド売り豪ドル買いのポジションを構えてみます。

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