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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

キャリ-トレ-ドは低調のまま


1日に5兆1000億ドル(約544兆円)取引される外国為替市場で最も人気のトレーディング戦略の一つの「キャリートレード」は、この1年厳しい状況が続いている。そしてこの状況に近く歯止めがかかる可能性も低いようだ。
金利の低い通貨で資金を調達し金利の高い通貨で運用するキャリートレードが、過去3カ月の為替市場の相対的な落ち着きにもかかわらず、このまま行くと4四半期連続でマイナスの運用になる。世界貿易を巡る緊張の高まりでボラティリティーが高まる可能性があり、アナリストにとってこれは事態好転の望みがほとんどないことを示唆している。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「金利差は大きいものの、調達通貨が下落していない」とし、「キャリートレードが有効なトレードだとは思わない」と語った。
          
2016年の米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利し、減税によって米国の成長に拍車が掛かり金利が上昇するとの期待が高まって以来、ヘッジファンドはほぼ一貫して円売りスタンスを継続してきた。ただ、安倍政権を巡るトラブル浮上によりヘッジファンドの関心はピークを付けた可能性がある。最新の米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、ヘッジファンドは昨年の春以来初めて円の買い越しに転じた。

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