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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

ユ-ロ/円 121円割れならず

ユ-ロ/円は121円割れならず。
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フィスコ
FRBFOMC会合で、政策金利を据え置くと見られている。しかし、声明で「辛抱強い」との文言を削除し、7月の利下げを示唆すると見られている。今回の会合では同時に、FOMCの最新予測が公表されるほか、パウエル議長の会見も予定されており、さらなる利下げの可能性が示唆されるかどうかに焦点が集まる。7月の利下げがほぼ100%織り込まれているため、何らかのタカ派要因はサプライズとなる。
FOMC開催を控えて経済専門局のCNBCが実施した世論調査によると、回答者の67%が年内の利下げを予想していることが明らかになった。利下げ回数の平均予想は1回。米10年債利回りの予想では年末2.35%で、本年1月調査での予想3.03%から大きく引き下げられた。2020年12月は2.5%で、やはり1月の3.17%を大幅に下回った。
 
金利トレ-ダ-や投資家など市場関係者の読みと、世論調査の結果とでは大きく食い違います。
パウエルさんが声明で、「来月7月の利下げ?前に、FRBは辛抱強くなれると言ったでしょ」と発言したら、株式相場は失望色一色で大騒ぎでしょう。年初来、最大の下げ幅となるような気がします。
為替相場なら、ドル/円よりもクロス/円の方が下げ幅に期待できそうで、無難なところではやはりユ-ロ/円でしょうか。
欧州勢にしてみたら、米国の金融政策は他人事ながら、米国の利下げによって景気腰折れを防ぐことは欧州経済にもプラスになるとの思いがあるでしょう。それが裏切られたら、世界同時株安、世界的なリスクオフの動きが観られると思います。
一方、市場関係者の読み通りなら、G20への期待感もあり、ややリスクオンに傾くかも?

ブラック・マンデーを予想したことで知られるヘッジ・ファンド業界のベテランの ポール・チューダー・ジョーンズ氏は、米国の初回利下げ前にとるべきポジションとして、
●株式をロング
●フィクスト・インカムをロング
●ドルをショート
●金をロング
を挙げている。
これが、初回利下げに向かう中で取るべきポジションとのこと。
中でも今後1-2年で最良のトレードとなるのは金(ゴ-ルド)ロングだといい、1オンス1400ドルを超えると、すぐに1700ドルまで行くと予想した。
金の投資先としての弱点はインカム・ゲイン(利子や配当)を生まないこと。この点で債券に劣っているが、それもゼロ金利となれば話は変わってくるわけで、債券についてチューダー・ジョーンズ氏は、景気後退入りを予想するなら短期債だけに投資すべきだという。
しかし、すべてのポジションについても、貿易関税の先行きが結果を大きく左右するとも話している。
「関税がさらに次の段階に進むのかは大ごとだ。もしも実施され5000億ドルになったら、米国を景気後退に突き落としうる。これは75年間経験してこなかったことなんだ」と述べた。

関税の対抗合戦の拡大は、双方の潰し合い、それこそ『世界大恐慌』のデジャブなんでしょうか。
ちなみに、米5月の財政赤字は2078億ドル。財政収支の収入で観ると、所得税は12.1%増、関税は66.2%と飛躍的に伸びる一方で、法人税は86%も減少した。
トランプさんが、「関税で米国財政を立て直すんだぁ!」と訳のわからないことを言い出さないといいのですが。