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やはり英国は合意なき離脱か

ブリュッセル時事】欧州連合(EU)のトゥスク大統領は29日、英議会下院で英国のEU離脱案が否決されたことを受け、ツイッターで「4月10日に臨時のEU首脳会議を招集することを決めた」と表明した。
英国に代替案を求めた上で、新たな離脱期限となる4月12日以降への再延期の可否や、「合意なき離脱」となった場合への対応を協議する。
英下院の否決を受け、欧州委員会も29日、声明を出し「4月12日に『合意なき離脱』となるシナリオの可能性が高い」と強い危機感を示した。一方でこうした事態への「準備は万全だ」とも念押しした。 


ズルズル引きずっている英国のEU離脱も、4月12日にやっと『合意なき離脱』となりますかね。
EU側も英国側の姿勢が変わらないということで、無為に離脱延期しても意味がないと思い始めているしょう。
EU諸国にとって、英国のEU離脱当初は一時的混乱を受け入れるしかありませんが、英国の金融業、製造業などが英国に見切りをつけて欧州諸国に流入してくるわけですから、欧州諸国にとっては経済的メリットは大きいはずです。
さすがに不謹慎だと悟ってか、「英国のEU離脱歓迎!」と口に出すEU首脳はいませんが、「英国から逃げ出す企業の受け皿の準備は万全だ」ということでしょうかね。
英国の合意なき離脱で、通貨ポンドは急落するが、問題は英国債がどうなるか。英国自身の危機なだけに、国債も投げ売りの可能性が高いと個人的には思えます。
英国債米国債とは違って、たとえば他国の政府中央銀行が外貨準備として保有する固定的な引受先は多くない。欧州の金融機関、債券ファンドなど、状況に応じて流動的になる保有者が多い。
格付け会社は揃ってソブリン債の格下げ発表に動くが、それがいつになるか?12日の離脱日当日なのか、その前後なのか?