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FRBの資産縮小

ブル-ムバ-グ
米金融当局が進めるバランスシート縮小について、株価動向との関連性の有無やその強弱が議論の的となっている。ただ、ウォール街の金融機関の間でも見解は一様でない。
バークレイズのストラテジスト、ジョゼフ・アベート氏は双方の相関は強くないと指摘。一方、モルガン・スタンレーのストラテジストらは、金融当局のバランスシート縮小が市場の力学に大きな影響を及ぼしているとし、当局が現行ペースで住宅ローン担保証券保有を減らせば、S&P500種株価指数は今年3.3%低下するとした数量モデルを開発した。
ウォール街各社の見解は次の通り。
●バークレイズ(アベート氏)
当局のバランスシート縮小と株安とのリンクは「弱い」
正常化とそれに伴う銀行準備の減少が株価下落につながっているとの論拠はあまり強くない。準備の絶対的な水準よりもそのフローの方が株価にはもっと重要である可能性
シティグループ(ジャバズ・マタイ、スティーブ・カン両氏)
「資産市場は経済のファンダメンタルズによっても、バランスシート上の資産・負債の変化によっても、同じように左右されるというのがわれわれの結論だ」
モルガン・スタンレー(マシュー・ホーンバック、サム・エルプリンス両氏ら)
バランスシートは市場の力学に重要な役割を果たしている
その影響は2018年終盤の市場ボラティリティーの高まりの際に顕著で、金利正常化によって恐らく悪化
今後半年間にかけて正常化に早めに終止符が打たれたとしても、投資家にはそれほどサプライズとならないだろう
●RBC(マイケル・クロハティー氏)
金融当局のバランスシート縮小とリスク資産の下落との間に実質的なリンクは存在しない。株式や信用スプレッドに対して現在想定されているような量的引き締めのインパクトは「かなり誇張されている」
バランスシートのさらなる縮小はリスク資産の一段の軟化を示唆せず
これら2つのことを結びつける最近の市場の傾向を背景に、当局は金融政策へのアプローチを明確にするとともに、「バランスシートの最終的な規模について何らかの目安を示すよう」、一層の圧力にさらされることになりそうだ