fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

オーストラリア 世界最大のLNG輸出国へ

オーストラリアの液化天然ガス(LNG)輸出が好調だ。ロイター通信によると、11月の輸出量は650万トンに上り、620万トンのカタールを抜いて世界最大のLNG輸出国となった。国際石油開発帝石(INPEX)が事業主体となった「イクシスLNGプロジェクト」の生産が本格化したことなどが背景にある。
オーストラリアの2018年通年のLNG輸出量は7800万トンを超える見通しで、カタールの現在の生産能力上限である7700万トンを上回る計算だ。
イクシスLNGプロジェクトは7月に生産を開始。ウエスタンオーストラリア州沖のガス田で産出する天然ガスを、約890キロ離れた北部ダーウィンまで海底パイプラインで送って液化し、10月に出荷を始めた。年間890万トンの生産量のうち約7割が日本向けで、関西電力東京ガス大阪ガスなどに供給する。
オーストラリアでは石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルが事業主体となり、ウエスタンオーストラリア州沖で開発を進める「プレリュードプロジェクト」でも数カ月以内にLNGの出荷が始まる見込みだ。
オーストラリアン紙によると、政府は10月、LNG輸出に伴う19年の収入は57%増え、480億豪ドル(約3兆9000億円)に達すると予測。カナバン資源相は「LNG輸出による収入と、関連する雇用はオーストラリアに非常に大きな恩恵をもたらすため投資を促す努力を継続しなければならない」と話している。(シドニー 共同)


オ-ストラリアの天然ガスプロジェクトは順調に拡大しています。
個人的に、オ-ジ-ロングを構える理由の1つにもなっています。
天然ガス先物価格は上昇し、11月には4.8ドル/百万Btuまで上昇しましたが、ここにきて価格下落。年初来では、40%の価格上昇です。

天然ガス先物価格推移
イメージ 1


ただ、天然ガスは世界的な指標価格が存在せず、日本・米国・欧州で価格決定方式が異なります。日本のLNG輸入価格は原油輸入価格にリンクしています。ガス市場の自由化が進んでいる米国や英国では、国内の天然ガス取引地点での需給により価格が決定されており、地域間で価格差が生じています。
ですから、日本の場合、原油価格が下落しているので、以前より割安で天然ガスを輸入できることになります。オ-ストラリアにとっては大口の安定供給が見込めるため、日豪はwin-winの関係にあると言えます。