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離脱合意草案、英金融サービスのEU市場アクセス限定的に

ロイター
英国がEUからの離脱を巡り合意した草案は、離脱後に英国の金融サービスセクターにEU市場への基本的なアクセスのみを与える内容となった。
EU機関に対し金融サービスに関する助言を行ってきた元バンカーでコンサルタントのグラハム・ビショップ氏は「ひどい」内容だと指摘。草案は「非常にあいまいで、域内の利益のために決定を下せるEUの能力を強調している」と語った。
英国の銀行や保険会社などの金融サービスセクターは現在、EU域内であらゆる金融事業が認められいているが、「同等性」規則の下ではアクセスがより制限され、商業銀行融資など主要業務ができなくなる。
合意草案では英金融サービス業界はEUへのアクセスが米国や日本の主要企業と同等レベルにとどまり、今後数年にわたってEUの多くの金融規則に縛られることになる。
ただ、ホーガン・ロヴェルズの弁護士レイチェル・ケント氏は、合意草案は将来の「同等性」制度改善の可能性を排除していないと指摘「扉は閉ざされていない。現時点ではこれがわれわれが望める最善の内容かもしれない」と語った。

英国でおよそ5時間にわたる審議の結果、離脱協定の草案は了承されました。
閣議のあとメイ首相は「長く、詳細にわたる、熱心な議論を行った。この決定が英国全体の利益にとって最善のものだと固く信じている」と述べました。
う~ん、メイさんには少しがっかりです。妥協はしないと述べていながら、こんな金融サ-ビスの制約を受ける草案を了承したとは・・・。
まぁ、英国議会ではこのような草案に反対する議員が出るでしょうね。それこそ、メイ降ろしの政治的混乱も予想されます。
これから、英国とEUのそれぞれの議会で審議が行われますが、英国では与党の離脱派の議員らが反対票を投じる構えを示しており、過半数議席を持たないメイ政権が議会の承認を得られる可能性はゼロに近いと観ます。
やはり、ポンドはまだ売り持ちが面白そうです。