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メイ政権はいよいよ窮地へ

23日行われたメイ英政権の閣議は、欧州連合(EU)と離脱交渉で合意を目指す首相案をめぐり閣僚らがあからさまに衝突する荒れ模様の展開となり、反対勢力に対する首相の抑えが利かない状態となった。
関係者によれば、閣議では離脱に積極的な7人の閣僚らが、英国が無期限にEUの関税同盟にとどまることを可能にする首相案に公然と反対し、メイ首相は怒りを込めた鋭い視線で反応した。一方、首相が歩み寄ることができない限り、英国は合意がないまま無秩序にEUから離脱することになると反撃を開始する閣僚らもいた。
ハント外相が首相案への攻撃を主導し、ジャビッド内相やゴーブ環境・食料・農村相、レッドソム下院院内総務らも同調したという。
ユーラシア・グループのマネジングディレクター、ムシュタバ・ラーマン氏は「メイ首相は国内でかつてない危険な状況に置かれている。欧州懐疑派の議員らが、与党保守党党首としてのメイ氏の資質を問う信任投票をすぐに推し進めるとの観測が強い」と指摘した。(ブルームバーグ

メイ英首相の指導者としての資質を問う与党保守党内の議論が再び活発化している。欧州連合(EU)との離脱交渉で合意を得るには、さらなる譲歩を行う必要があるが、そうすれば保守党内の欧州懐疑派の怒りを買うことになる。だが、首相追い落としに十分な批判勢力数がそろっているかは、はっきりしない。
保守党党首の信任投票を求める文書には議員48人が署名する必要があり、投票で不信任とするには158票を得なければならない。メイ氏の退陣を望む保守党議員らは署名集めに自信を持っているものの、後者についてはそうではない。
保守党議員委員会のブレイディ委員長だけが、既に届いている不信任文書の数を把握しているが、話すことは決してない。
保守党のボブ・シーリー議員は「これまでのところEU離脱をめぐるストーリーは煙は多いが、炎が上がることはあまりなかった。しかし、何らかの合意について議会が口を出す段階になれば、それが変わる可能性がある」と語った。
一方、スカイニューズのベス・リグビー記者がツイートで明らかにしたところでは、保守党の匿名の「穏健派」議員の1人が、首相への不信任を表明する文書をブレイディ委員長に送ると語ったという。この議員は「いつも名前が挙がる」人物の一人ではなく、「声を上げない穏健派」に属する議員らが、不信任の文書を準備しているとすれば、メイ氏は明らかに危険ゾーンに入るとリグビー記者は指摘した。(ブルームバーグ