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英国離脱交渉で移行期間延長を検討

ブルームバーグ
英国のEU離脱交渉は、アイルランド島の国境の将来的な扱いと、この国境に税関検査や入国管理などのハードボーダー(物理的な壁)を設けないための措置を定めるいわゆるバックストップ条項を巡って袋小路に陥っている。これまで提案されたバックストップ条項は、メイ英首相を閣外から支える北アイルランド地域政党民主統一党DUP)にとってほぼ受け入れ不可能だった。
新たな提案は、英国のEU離脱翌日から始まる1年9カ月の移行期間を必要に応じて延長できるようにするというもの。アイルランド国境を巡るバックストップ条項が発動される可能性を大きく低下させることが狙いだ。
移行期間の延長について、交渉担当者が具体的な長さを検討しているのか、また単に将来の延長の可能性について議論しているのか明らかでない。外交筋はまた、この案は交渉打開に向け検討されている複数の構想の1つにすぎないと注意を促した。


まぁ、 移行期間延長という曖昧な逃げ道は、個人的には想定済み。まぁ、離脱危機の先送りに過ぎないが、政府当局者たちの考えそうなことです。
ただ、本当に困るのは企業。英国から逃げるか残るか、なかなか決断を下せない。身軽な金融業者は英国離れも簡単だが、土地建物設備を構えている大手製造業者はたまったものではありません。とりあえず、BMWとかトヨタは離脱日からしばらく生産を停止するようだが、英国で不動産価格の下落が見込まれるようだと早期売却して高値で売り逃げたいのは当然のことです。
いったい、どうなるのでしょうね。

さて、英国民の不都合の新たな例が示されました。

欧州連合(EU)からの離脱交渉を進める英国政府は12日、離脱条件をEUと合意できずに離脱した場合、英国民に生じうる不都合について、新たな例を発表した。英国とベルギー、フランス、オランダを結ぶ国際高速鉄道ユーロスターが一時不通になるなど、EUとの国境をまたぐ鉄道の運行に支障が出る恐れがあるという。
英政府の発表によると、鉄道事業者はこれまで、英国の規制当局から事業免許を得ていれば、ほかのEU加盟国でも列車を運行できた。しかし、英国が「合意なし」に離脱した場合、この免許は英国外で無効になるという。
英BBCによると、ユーロスターは現在、英国の運行免許しか持っていない。そのため、英政府はユーロスターの利用者に対し、国境をまたぐ列車の乗車券を購入する際は、事前に運行の乱れに対する補償など売買条件を確認するよう呼びかけている。
朝日新聞社

いろいろと面倒くさっ!
まぁ、金融システムを揺るがすデリバティブの60兆ポンドの行方の方が気になりますが。