fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

オーストラリアの不動産市場は低迷

ブルームバーグによるエコノミスト調査によると、シドニー住宅市場の低迷は、少なくともあと2年は続く見通しだ。融資基準の厳格化と投資家心理が重しになっている。最近3カ月間で悲観的な見方を強めたエコノミストも目立つ。
オーストラリアの住宅ブームは反転し、月間ベースで全豪住宅価格の下落が続いている。最も大きな打撃を受けているのがシドニーで、ここ1年での値下がり率は4.5%と、全豪の0.8%を大きく上回る。
ラミナー・キャピタルのエコノミスト、スティーブン・ロバーツ氏は「シドニーは豪州住宅価格反落の震源地だ。相場下落の大半が住宅投資家と貸出基準の引き締めに関連しているようだ」と述べた。
15人を対象としたエコノミスト調査によれば、シドニー市場の低迷は一段と深まりそうだ。相場のピークから底値までの下落率見通しは中央値で10%と見込まれている。全豪見通し(5%)の倍だ。エコノミストのうち3人はシドニーの下落率が15%に達すると予想。7%未満とするエコノミストも2人いる。
時間枠を示し相場予想をしたエコノミストは14人。そのうち3人は2年足らずでシドニーの住宅価格が再び上昇し始めると見込んでいるが、それ以外のエコノミストは上昇に転じるまで少なくとも2年は必要と予想しており、2020年以降は回復ではなく横ばいとの見方が最も有力だ。
JPモルガン・チェースの豪州チーフエコノミスト、サリー・オールド氏は「所得に対する住宅価格の比率や返済負担率の安定を当局が望んでいることを踏まえれば、住宅相場が再び動き始めるまで、ある程度の時間がかかるだろう」と語った。(ブルームバーグ

オーストラリア都市部での集合住宅建設が、過去1年間で約半数に減少したことが、不動産仲介大手の米ジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)による調査で明らかになった。銀行による融資の引き締めのほか、新しいプロジェクトの減少や、プロジェクトの郊外への分散化が背景とみられる。

私fxdondonが、今ひとつオ-ジ-強気になれない理由の1つはここにあります。
米国はもちろん、日本でさえ、住宅価格、不動産価格は上昇していますが、英国やオ-ストラリアでは住宅や土地といった不動産価格が低迷しています。
現在の豪不動産市場の低迷は、中国の影響もあるようです。中国の投資家、富裕者層は海外の不動産を買いあさっていました。それは日本でも例外ではなく、割安な北海道を中心に土地や建物などの不動産が次々に買収され、2016年には水源地2411ヘクタール(東京ドーム513個分)が買収されたと騒がれました。
これと同じようなことがオ-ストラリアでも起きましたが、移住目的のための購入ではなく、あくまで投機目的の購入でしたので、不動産価格の上昇が見込めそうにないという理由から売り急いでいるようです。
それらの物件に新たな買い手が見つかれば問題ないでしょうが、シドニ-のような都市部では破格の高値で取引されているため、買い手がなかなか見つからないようです。