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米国の住宅バブルもピークアウト

S&P/ケース・シラー住宅価格指数は、格付け会社が発表する米国の住宅価格の水準を示す指数。調査対象地域の一定期間の住宅売買のデータを集計し、2000年1月を100として指数化。主要10都市及び主要20都市の数値の先々月分が毎月発表されます。米国の個人消費動向に大きな影響を与える注目指標です。
2000年以降、米国の住宅価格は上昇を続け、2006年6月に価格指数は206.38でピークを記録。その後は住宅バブルは崩壊した。
そして、およそ11年半後の2018年2月、価格指数のピークを更新。
ざっくり、年2%のインフレにより住宅価格が上昇したとすれば、インフレ調整後の住宅価格指数が230あたりで2006年6月の水準に並ぶことになる。

ケース・シラー住宅価格指数(括弧内は前年同月比)
 2018年 4月:210.17(+6.56%)
 2018年 3月:206.50(+6.73%)
 2018年 2月:206.52(+6.73%)
 2018年 1月:205.08(+6.40%)
 2017年12月:204.44(+6.30%)
 2017年11月:204.10(+6.36%)
 2017年10月:203.63(+6.28%)
 2017年 9月:203.27(+6.08%)
 2017年 8月:202.56(+5.78%)
 2017年 7月:201.83(+5.73%)
 2017年 6月:200.43(+5.60%)
 2017年 5月:199.00(+5.71%)
 2017年 4月:197.24(+5.70%)
 2017年 3月:195.35(+5.88%)
 2017年 2月:193.49(+5.87%)
 2017年 1月:192.74(+5.70%)

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住宅価格は、あくまで販売業者が決めるものであって、購入希望者が決めるものではない。
では、購入希望者が実際に住宅を購入したことを示す住宅販売戸数を観てみる。

新築住宅販売戸数
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中古住宅販売戸数
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住宅販売戸数は、新築中古ともにピークアウトしている。
今後は、住宅販売会社の保有する住宅在庫が膨らむかどうかに注目される。

住宅在庫が膨らめば、当然ながら販売価格を引き下げる。
住宅価格が下がれば、住宅販売会社は資産価値の評価損のため業績は悪化、負の連鎖により販売不振から倒産。
住宅購入者たちは、住宅価格上昇でホ-ムイクィティによって現金を受け取り、生活費や娯楽費に充てた。しかし、住宅価格下落で、今度は下落の価格分の返済に負われる。
その頃には、すでに株価は下落、投資信託などのリスク資産運用はマイナスと、負の連鎖が待ち受ける。

前回の米国の住宅バブル崩壊を知る者は、すでに経験則が存在するのでバブル崩壊もシナリオが立てやすいですね。
ただ、中国のバブル経済崩壊は最初にして最後の壮絶なる崩壊劇となるでしょうから、シナリオやプロセスの予測は難しいと思います。