2次ブレグジットショックの想定
1次ブレグジットショックを振り返り、現在の相場と照らし合わせて、ポンドの下落余地や想定レ-トを確認しておきたい。
第一次ショックの2016年後半、まずは英国経済のGDPを振り返ってみる。
少なくとも、今現在よりは経済成長率の伸びが高い時期であった。
しかし、現在ではジワリジワリとブレグジットの実害が観え始めてきており、経済成長率が下がってきている事実が確認できます。
つまり、イメ-ジ先行の2016年ではなく、実害の及ぶ2018年、2019年がGBP下落をもたらすという大きな違いがあります。
そして、1次ブレグジットショック時のGBP下落の大きな要因として、利下げがありました。政策金利を0.5%から0.25%へと、0.25%の利下げが行われました。これはあくまで、景気減速を未然に防ぐ意味での利下げでした。
ここにきて、欧州ではイタリア騒動が起きていますが、欧州の景気減速や原油価格上昇、コモディティ価格上昇は英国の実体経済において負の影響を及ぼします。悪い時には悪いことが重なる偶発的事象も重石になるのでしょう。
スコットランドの独立、英国ソブリン格付けの格下げ、米国が仕掛ける貿易戦争の実害、イランを中心とする中東情勢の悪化、新興国ショック、これらはあくまで現時点での「リスク」であり、「ファクト」として表れれば2次ブレグジットショックをより増幅させる要因となります。
さて、肝心のポンド相場。
GBP/CADはすでに別の記事にて想定済ですので、その他の通貨ペアで観てみましょう。
GBP/USD
GBP/NZD
ニュージーランドの利上げ観測がどうなるかで、大きく動きそうです。
GBP/JPY
GBP/CHF
欧州通貨逃避の「かけこみ寺」、スイスフラン。本領発揮か?