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英4月度小売売上高の結果予想事前調査

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今夜、英国の4月度小売売上高の発表があります。
前月3月度は、サプライズとも思える減少ぶりでした。

(英) 4月度小売売上高 (自動車燃料含む:前月比)
3月度実績 -1.2%  4月度市場予想 +0.9%


市場予想では、前月の反動で+0.9%が見込まれています。しかし、前回の落ち込み分をカバ-しきれないという控えめな市場予想ですね。
それには私fxdondonも異論はありませんが、果たして+0.9%も戻せるかどうかが疑問です。

前月3月はなぜ小売が急減したのでしょうか?
一つには、5月の金利引き上げが英国民に浸透しており、カ-ドロ-ンなど借金を抑えた生活を送ったということでしょう。まるで、金融バブル崩壊時の節約・倹約ぶりが3月度の消費者信用残高から読み取れます。

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イングランド銀行より発表される消費者信用残高は、銀行・消費者信用組合などがローンとして消費者に貸付を行った総額を示す指標です。数値が上がることは、消費者の購買意欲の高まりから、景気向上とされますが、3月度はマレにみる低さでした。ですから、3月度の小売売上の急減もこれで納得できますね。
では、4月は?4月時点でも、国民は5月に金利が引き上げられるから借金を控えようと思っているはずです。
そして、前の記事でも触れましたが、英小売大手のマークス・アンド・スペンサー(M&S)がなぜ英国内で100店舗以上を閉鎖する計画を発表したのかということも気になります。

その他、理由は無いのか調べてみました。
英国の雇用は堅調だといいながらも、4月度の失業保険申請件数は増加していました。
4月度 3.12万件   3月度 1.57万件  と、3月から倍増です。
こりゃ何かある、とさらに調べると、英国企業倒産件数が多くなっていました。おそらく、自主廃業も含められている統計だとは思いますが、これはやはりブレグジットの影響だと思われます。

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失業保険を貰わなくては生活できない人が増えれば、当然のことながら消費は落ち込む、カードロ-ンは利用できない、当たり前の話ですね。

一方、消費者物価が高止まりしているということは、商品の値上がりにより総額ベ-スでは増加要因です。日本もそうですが、ガソリン価格、食料品価格は上昇しているはずです。

私fxdondon的には、+0.9%までは届かずと予想しますが、そんなに近からず遠からず、そんな感じです。
まぁ、あす発表のGDP改定値の結果が、下方修正されることの方が楽しみです。