新型コロナ 米 新たな感染者2日連続で8万人超
米国の1日の新型コロナウイルスの感染者は2日連続で8万人を超え、入院中の患者も4万人以上となるなど、中西部を中心に感染の拡大が再び深刻になっています。
ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、アメリカで24日に確認された新型コロナウイルスの感染者の数は8万3000人余りで、2日連続で8万人を超えました。
民間団体の調査では、入院中の患者は全米でおよそ4万2000人と感染が急拡大したことし4月上旬や、西部や南部で患者が急増した7月上旬と同じ水準になっていて複数の専門家が「3度目のピークに向かっている」と、深刻な状態だと指摘しています。
中でも中西部や西部では人口あたりの感染者の数が多く、中西部ウィスコンシン州の保健当局によりますと、州内の利用可能な病床数は残り18%となり、一部の地域で適切な医療が提供できなくなる懸念が高まっているということです。
トランプ政権で新型コロナウイルス対策に携わるファウチ博士は、地元メディアのインタビューで、「国全体でマスクの着用を義務化する時が来ている」などと話し、全米での対策が重要だと強調しています。
しかし、トランプ大統領は、24日、ツイッターに、「メディアは大統領選挙の前に恐怖をあおっている。
感染者が増えているのは検査の数が増えているからだ」と投稿するなど、政府の対策に問題はないという認識を示しています。
英国 格下げ
米ムーディーズ・インベスターズ・サービスは16日、英国の信用格付けを引き下げた。同国では新型コロナウイルスへの対応で苦戦が続くとともに、欧州連合(EU)との通商交渉は難航している。
ムーディーズは経済成長の鈍化や財政面の悪化などを挙げ、英国の長期発行体および優先無担保債の格付けを上から4番目の「Aa3」に1段階引き下げた。見通しは「安定的」。同社は昨年11月に見通しを「ネガティブ(弱含み)」に変更していた。
新型コロナに対応した景気支援で財政支出が拡大し、国の債務は2兆ポンド(約272兆円)を突破し、国内総生産(GDP)比は100%を超えている。
「コロナショックの前でさえ、世界的な金融危機から続く低い生産性の伸びと2016年6月のEU離脱を問う国民投票以来の鈍い企業投資、EUとの将来の通商関係を巡る長引く不透明感が、英国の成長に重くのしかかっていた」とムーディーズは指摘した。
フランス イタリア ドイツ 新型コロナ 1日の感染者数が最多に
新型コロナウイルスの感染が再び急速に広がっているヨーロッパで、フランス、イタリア、そしてドイツの1日あたりの新たな感染者がこれまでで最も多くなり、各国で警戒感が強まっています。
ヨーロッパでは、新型コロナウイルスの感染が再び急速に拡大しています。
フランスではこのところ、1日あたりの新たな感染者が2万人前後とことしの春を大きく上回っていましたが、15日、初めて3万人を超えて、これまでで最も多くなりました。
感染の急速な広がりを受けて、フランス政府は、17日からパリなどで午後9時から午前6時までの間外出を禁止するとしています。
また、イタリアでも15日、1日あたりの感染者が8800人を超え、これまでで最も多くなりました。
イタリアでは、4月には感染者は減少に転じていましたが夏のバカンスシーズン以降再び増えています。
さらに、ドイツで感染症対策にあたる政府の研究機関は15日、新たに感染が確認された人が6600人を超え、ことし3月下旬のピーク時を上回ったと発表しました。
ヨーロッパ各国では検査体制が以前より充実してきていることから、過去の感染者数と単純に比較はできないものの再び感染が急拡大する中、各国で警戒感が強まっています。
米経済見通し、感染再拡大でさらに不透明
ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、新型コロナウイルスの感染が確認された人は、日本時間の14日午後3時の時点で、世界全体で3813万829人となりました。また、亡くなった人は108万6156人に上っています。
米経済見通し、感染再拡大でさらに不透明に-リッチモンド連銀総裁
米リッチモンド連銀のバーキン総裁は、米国で1日当たりの新型コロナウイルス感染者数が約5万人に再拡大したことで見通しがさらに不透明になり、企業が雇用や投資に消極的になる可能性があると述べた。
バーキン総裁はウェストバージニア大学が後援した14日のバーチャル会議で、「感染率の高さは経済の不確実性を強め、企業の雇用や支出、投資に対する意欲に影響を及ぼす」と指摘。「感染者数の高止まりや第2波到来のリスク」は企業と消費者に「心理的および実際的な影響を与える」と語った。