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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

現在の世界債務残高はどのくらい?

現在の世界債務残高はいったいどのくらい?
そんな疑問からネットで調べてみたのですが、過去最大は2018年第1四半期に247兆ドルだったようです。
https://jp.reuters.com/article/global-debt-iif-idJPKBN1K103G
国際金融協会(IIF)のリポートによれば、2018年第3四半期の世界の債務総額は244兆2000億ドルと、やや減少していた。
その後の最新については確認できないが、240兆ドル位はあるんでしょうか。いずれにせよ、よく膨らませたもんです。
すべての債務が資産(担保、保証人等)に裏付けされたものなら問題も少ないのですが、信用(無担保)による債務だからいつも問題を引き起こします。
思い起こされるのが、格付け会社による「格付け」という信用。どこまで信用できるかは定かではありません。
前回の世界金融危機の状況をご存知の方はわかっているでしょうが、ムーディーズ、S&Pはサブプライムショック時に、それまで最上級格付け「AAA」としていたものを数日の内に一気にジャンク等級まで一気に格下げを行い、市場を大パニックに陥れた事でも知られています。
今回の世界的バブル経済で問題となりそうなのは、ジャンク企業、ゾンビ企業の生存でしょうか。ジャンク債、レバレッジドロ-ンについては、このブログ記事でもご紹介してきた通りです。
これからの世界的景気減速が、どこまでジャンク企業、ゾンビ企業を追い込むのか、それまでのBクラスの格付けだった企業をCクラス以下に格下げして、格付け会社が再び市場を混乱させることは想定しておきたいところです。

ついでに、今月6月に格付会社から発表された声明等を振り返っておきましょう。
ムーディーズ
ムーディーズはトルコの格付けを「Ba3」から「B1」へと格下げ。見通し「ネガティブ」を維持。
ムーディーズは、南アフリカが第1四半期にマイナス成長となったことについて、歳入と政策手段という点で格付けにネガティブとの見方を示した。大手格付け会社3社のうち、南アを投資適格級に格付けしているのはムーディーズのみ。ムーディーズはまた、南アの2019年の成長率見通しを1.3%から1.0%に下方修正した。
格付会社の中で、ムーディーズだけが南アフリカを投資適格級に格付けしている点は要注意。いつ、投資不適格、ジャンク等級へ引き下げるのか、注目される。
フィッチ
・フィッチは、英国が条件などで合意しないままEUを離脱する事態になっても、英国の格付けが2段階引き下げられる公算は小さいとの見方を示した。
・フィッチ「英2段階格下げには、経済の厳しい下方リスク示される必要がある」
・フィッチはフランスの格付け「AA」を確認。見通し「安定的」
・フィッチ「米国がトルコ経済制裁を発動させた場合、通貨リラのセンチメントに大きな影響を与えるだろう」「トルコ第2四半期は前期比でマイナス成長、2019年は+1.1%成長を予想」「トルコ政府の構造改革がしっかりと進展するかには懸念が残る」
・フィッチ「トルコ中銀が、為替相場の介入のために外貨準備を使用していたとしたら問題となるだろう」
・フィッチは、メキシコ国営石油会社ぺメックスの格付けを「ジャンク級」に引き下げた。また、見通しは「ネガティブ」とした。
・フィッチはメキシコの格付けを「BBB」に格下げ。見通し「安定的」。
格付け会社フィッチ・レーティングスはメキシコをBBBに格下げし、見通しを安定的に変更した。
S&P(スタンダード&プアーズ)はなし。