fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

豪ドル反発期待の記事から

レッグ・メイソン・アセット・マネジメント
2018年の豪ドル相場は、米国との金利差逆転や不安定な世界の金融市場の動向を反映し、対米ドルと対円で軟調な推移が続いてきましたが、11月初旬に入ると年初からの豪ドル安基調に歯止めがかかりつつあります。
豪ドルの対米ドル相場は、10月には1豪ドル=0.70米ドル台へ下落したものの、足元では同0.72米ドル近辺へ回復しています。また、豪ドルの対円相場も、10月には1豪ドル=80円割れへ下落しましたが、直近では同81円台の水準を取り戻しています。
足元の豪ドル相場反転のきっかけとなったのは、11月1日に公表された2018年9月分の豪州の貿易統計でした。9月の貿易収支は事前の市場予想(17.0億豪ドルの黒字)を上回る30.2億豪ドルの黒字となり、貿易黒字は2017年2月以来の高水準に拡大しました。
足元での豪州の貿易黒字の拡大に寄与している要因として、①資源輸出にけん引された財収支の黒字拡大と、②外国人旅行者によるインバウンド消費に支えられた旅行サービス収支の黒字を挙げることができます。9月の貿易黒字全体(30.2億豪ドル)のうち、①の財収支の黒字が30.3億豪ドルの寄与、②の旅行サービス収支の黒字が12.4億豪ドルの寄与となりました。
10月までの豪ドル相場は、世界的な株安により投資家のリスク回避姿勢が強まったことで、投機筋による豪ドル売りポジションが拡大し、豪ドル相場と豪州の主要資源価格との乖離が大きく拡大していました(図5)。
11月初旬の豪ドル相場の反転は、高水準の資源価格が貿易黒字拡大に波及し始めたことが確認され、投機的な豪ドル売り取引が巻き戻されたものと考えられます。
足元でも、豪ドル相場と資源価格の乖離は依然解消されていない模様です。今後も豪ドル安に伴う輸出競争力の改善や高水準の資源価格が貿易黒字に寄与し、実需面から豪ドル相場の下支え要因となることが期待されます。
豪州準備銀行(RBA)は11月6日の金融政策理事会で政策金利を1.50%で据え置く決定をしました。RBAの政策金利の据え置きは2016年9月以降、25会合連続となり、市場参加者の予想通りの結果となりました。
今回のRBAの声明文では、豪州の経済成長見通しが小幅に引き上げられました。前回の声明文では2018年と2019年の実質GDP成長率は「3%をわずかに上回る」との予想が示されていましたが、今回の声明文では2018年と2019年の予想が「3.5%近辺」へ上方修正されました。RBAでは2020年には資源輸出の成長鈍化によって経済成長率が減速すると予想しています。


この記事は、豪ドル反発期待の内容ですね。
豪ドルが投機的に売られ過ぎだと個人的にも思いますが、投機的に買う材料も乏しい。
直近発表の雇用統計でも豪州経済の好調ぶりが確認されましたが、前回の金融・資源バブル期にマイホ-ムを取得してしまった人が多く、住宅市場は今でも冷え込んでいる。
また、マイホ-ムを取得した世帯は多額の借金を抱えるため、ぜいたくな消費もままならない。よって、インフレも落ち着いたものとなっている。
利上げ期待は当分先のことのため、流れが大きく変わるような豪ドル高にはならないが、投機的なショ-トポジションの調整により豪ドルが幾分上昇することはあるでしょう。米ドルが下がれば豪ドルは上がる、消去法的上昇、そんなイメ-ジです。
何より注目しておく点は、豪州準備銀行(RBA)の声明でも指摘しているように、2020年に経済成長が減速するというのは世界的な共通認識です。
私fxdondonを含め2020年のニ-マルショックを想定している筋は少数派てしょうが、2020年に世界経済がソフトランディングできるかどうか、このブログを通じてウォッチングしていきましょう。