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農林中央金庫 ローン担保証券評価損

ブルームバーグ
農林中央金庫は27日、2020年3月期のローン担保証券(CLO)の評価損が4000億円超に上ったことを明らかにした。新型コロナウイルス感染拡大による世界的な金融市場の混乱が影響した。
同日の決算会見で奥和登理事長が詳細を説明した。奥理事長は新規のCLO投資には引き続き抑制的な姿勢で取り組むとする一方、CLOの評価損は保有残高の5%程度であり、減損損失の計上が必要なレベルには程遠いとの認識も示した。
27日に開示した資料によると、格付けの低い企業への融資を束ねて証券化したCLOの保有残高は、19年12月末の8兆円から3000億円減少し、7兆7000億円だった。CLO残高は市場運用資産全体の12%を占め、すべて満期保有目的の「AAA」格だった。
奥理事長は「金融市場のボラティリティーなど今年度は非常に不確実性が高い」と述べた。一方、「CLOと同じようなリターンを得られる投資はなかなかない」といい、トリプルA格のCLOにとって「損失吸収バッファーは厚い」とも述べた。農中を筆頭に日本の金融機関は欧米のCLO市場で主要な投資家の一角を占めている。
会見に同席した大竹和彦専務は組合員からの預かり金の投資先として「ハイイールド債やエマージング債には手を出せない」と述べたうえで、「過度に割安な局面と判断した場合、投資適格の社債や株に投資する」との方針を示した。
CLOを除いた20年3月期の債券や株式、クレジットなどの有価証券評価益(単体ベース)は2兆3471億円だった。昨年12月末と比べて2675億円(10%)減少した。19年3月期との比較では2772億円(13%)増だった。