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今回の金融危機懸念 レバレッジドローン

ブルームバーグ
レバレッジドローンの格下げ急増が、ローン担保証券(CLO)市場に痛みをもたらしそうだ。
エンターテインメント集団、シルク・ドゥ・ソレイユの約10億ドル(約1100億円)の債務はラスベガスなどでのショーを中止してから数週間内に、ムーディーズ・インベスターズ・サービスとS&Pグローバル・レーティングによって格下げされた。ブルームバーグのデータによれば、同社のローンの大半はCLOが保有している。
個々のローンの格下げによってCLO投資家への支払いが滞る可能性は低いものの、大量のローンが同時期に格下げされればそうなる可能性はある。新型コロナウイルス感染拡大の中でS&Pは2月後半以降に、CLOの平均的ポートフォリオに含まれるレバレッジドローン少なくとも450億ドル相当を格下げするか、ネガティブウオッチに指定している。バンク・オブ・アメリカ(BofA)が最近のリポートで指摘した。
大量の格下げを受けてCLOマネジャーは、格付けが下がったローンを投げ売りするか、一部の投資家への利払いを減らしCLO自体の格下げを受け入れるかの選択を迫られる。
6700億ドル規模のCLO市場で、レバレッジドローン格下げラッシュという長く恐れられていた事態が急速に現実化しつつある。問題はムーディーズで「B3」(「CCC」のすぐ上)のローンにとどまらない。一部の発行体は2段階以上格下げされるからだ。
CLOに含まれるCCC格付けローンの割合は7.5%までに制限されているが、既に30%のCLOがこの上限を超えている可能性が高いとBofAのアナリストらが先週のリポートでで指摘している。現在の格下げペースを見る限り、この数字はさらに悪化する公算が大きい。
ウォール街エコノミストの一部が予想するように、感染拡大阻止の取り組みでリセッション(景気後退)に陥る事態となれば、こうした可能性は一段と大きくなる。