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欧州製造業PMIを甘く観ている市場筋?

本日は各国の製造業PMIが発表されます。
先日発表の中国製造業PMIの悲惨さを観せられて本日を迎えた訳ですが、欧州の製造業PMIの市場予想が前月1月と同等と観ているようです。

ドイツ製造業購買部協会景気指数PMI (2月)
市場予想 47.8 前月1月 47.8

ユ-ロ圏製造業購買担当者景気指数PMI (2月)
市場予想 49.1 前月1月 49.1

英国製造業購買担当者景気指数PMI (2月)
市場予想 51.8 前月1月 51.9

そして、南アフリカ製造業購買担当者景気指数PMI
市場予想 45.0 前月1月 45.2

本当に前月1月並みの結果なんでしょうか?中国の製造業だけが、悲惨な結果になっているんでしょうか?
私fxdondonは、そうは思えませんが。

ちなみに、本日ここまで発表された製造業PMI。

オーストラリア AIG 製造業指数
2月 44.3 前月1月 45.4

日本 製造業PMI
2月 47.8 前月1月 47.6

韓国 製造業PMI
2月 48.7 前月1月 49.8

台湾 製造業PMI
2月 49.9 前月1月 51.8

ベトナム 製造業PMI
2月 49.0 前月1月 50.6

日本だけが好転。これは意外でした。

 

ウォール・ストリート・ジャーナルの調査では、新型コロナウイルスによる企業活動の停止などの影響で、米国の1月から3月のGDP=国内総生産が、0.5%未満、押し下げられるとしています。
これでも過小評価に思えます。
日本では、あらゆるイベントが中止されました。ディズニーランドなどの娯楽施設も閉鎖され、観光地も閑散のようで。

日経新聞
シリコンバレー=白石武志】米カリフォルニア州のニューサム知事は27日、同日午前までに州内で33人から新型コロナウイルスの陽性反応があったと発表した。このうち5人はすでに州外に移動したという。また、アジアからの渡航者を中心に、感染の恐れがある8400人強の経過を観察していることも明らかにした。
疾病対策センター(CDC)は26日夜、同州で感染経路が分からない患者1人が初めて確認されたと発表しており、これまでアジアが中心だった「市中感染」が米西海岸にも広がっている可能性が出ていた。

いよいよ、米国本土でウィルス汚染の拡大が問題となってきています。
中国ではすでに武漢を中心に実体経済への影響が出ているが、米国はまだその影響は皆無です。
しかし、米国には多くのチャイナタウンがあり、米国ではビジネスでも観光でも中国人の行き来は多い。
カリフォルニア州だけでも8400人を観察中というが、ニュ-ヨ-ク、シカゴ、ボストンなど主要大都市での感染拡大が気になります。

次に英国はどうなっているのか?
イギリスの主席医務官は、世界的パンデミックにより、イギリスでもコロナウイルスが流行し避けられない事態となれば、学校や会社の2ヶ月ほどの長期閉鎖もあり得ると述べている。その場合、患者の治療にあたる医療関係者も子どもの世話のため仕事を休まざるを得なくなるとしている。
2月27日付英国『ガーディアン』は「コロナウィルス:イギリスの学校や会社で2ヶ月閉鎖も視野に」との見出しで以下のように報道している。
コロナウィルスのパンデミックで、英国で流行が起きれば、スポーツイベントやコンサートが中止となったり、学校が2ヶ月以上休校となる場合もあり得る、とナフィールド・トラスト会議でクリス・ウィッティ主席医務官は警告している。英国は、ウィルス防止のため、多くの通常活動を「非常に長期間」中断したり、多くの社会的費用負担をしなければならないとする。
国民保健サービス(NHS)は、大流行期間には、予定された諸所の活動を中止し、医療機関での患者受け入れ病床を確保する。ウィルスの影響を最小限に抑える4つの施策は、拡大の封じ込め、感染を遅らせること、ウィルス生態や治療法の研究、影響力を弱める事であるとNHS。暖かくなりインフルエンザのようにウィルスの活動が収まる、初夏までに大流行を遅らせることが望ましい。
北アイルランドで初の感染者が確認された。英国での感染者は16人で死者はいないが、海外での感染拡大によっては、急激に国内でも増加することを憂慮している。
スポーツへの影響は、サッカー・プレミアリーグの終盤戦や現在行われているラグビーシックスネーションズのような主要なイベントが考えられる。既に、土曜に予定されていたアイルランド対イタリア戦は、イタリアでのコロナウィルス発生(650人感染、死者17人)を機に、中止されている。
同日付英国『デイリーメール』は「コロナウィルスの感染拡大により高齢者や疾患のある人に治療が行きわたるよう、英国の学校が2ヶ月休校の可能性も」との見出しで以下のように報道している。
イギリスでは、2か月間の学校休校などのコロナウィルスへの対策緊急プランが策定された。サッカーの試合やコンサートなど人の集まるイベントの中止も必要となる。とクリス・ウィッティ主席医務官。
感染者発生により、最初に休校措置がとられたのは、ダービーシャー州のバーバッジ小学校。児童と接触のある大人が、テネリフェ島(スペイン)へ渡航し帰国後、感染が認められた。
コロナウィルスの感染拡大により、避けられない事態となれば、学校閉鎖もありうる。その場合、患者の治療にあたる医者、看護師、救命士などの多くの親たちは子どもの世話のため仕事を休まざるを得なくなる。