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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

東南アジア主要6か国 景気減速

東南アジア主要6か国の去年1年間のGDP=国内総生産の伸び率は米中の貿易摩擦の影響で輸出が低迷したタイやシンガポールなど各国で前の年の伸び率を下回り、好調を維持したベトナムを除けば景気の減速感が強まっています。
域内で最も経済規模が大きいインドネシアがプラス5.0%と4年ぶりの低い水準だったほか、シンガポールがプラス0.7%、タイがプラス2.4%にとどまり、それぞれ10年ぶりと5年ぶりの低い水準に落ち込みました。米中の貿易摩擦による世界経済の減速で輸出が低迷したことなどが主な要因です。
こうした中でも、中国からの生産拠点の移転が進むベトナムはプラス7.0%と高い成長を維持しましたが、域内全体では景気の減速感が強まっています。
さらに、東南アジアではことしに入って新型コロナウイルスの感染拡大の影響で各国の観光業が打撃を受けているうえ、中国からの部品や原材料の調達の遅れなどが生産活動に悪影響を及ぼす懸念も出ています。
東南アジア経済に詳しいサイアム商業銀行のヤンヨン・チーフエコノミストは「中国はASEANにとって重要な貿易相手国であるうえ、製造業のサプライチェーンでもつながりが深く、新型コロナウイルスの問題は各国の経済成長を押し下げざるをえない」と話しています。

ロイター
世界貿易機関WTO)は17日、世界のモノの貿易について、2020年初の伸びは依然として弱い可能性があると発表した。新型コロナウイルスの影響によりトレンドを下回る状況が一段と悪化する恐れがあるという。
WTOのモノの貿易指標は11月発表時の96.6から95.5に低下。同指標が100未満の場合はモノの貿易の伸びが中期的なトレンドを下回っていることを示唆する。
WTOは今回の数値には新型コロナウイルスの感染拡大など最近の状況が考慮されていないと指摘。感染拡大によって貿易に関する見通しが一段と悪化する可能性があるとした。
19年第3・四半期の世界のモノの貿易は前年比0.2%減少。第4・四半期には回復する可能性があるが、今回の指標を見る限り持続的な回復は見込めず、20年1─3月期は減少する公算が大きいとした。