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中国GDPの伸び、大幅減へ 産業損失は16兆円超か

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、中国では1月から3月までの第1四半期のGDPの伸び率は前の3か月の6%から4%まで大幅に落ち込むという見方が有力です。
中国の民間のシンクタンク「恒大研究院」は、新型コロナウイルスの感染拡大による中国経済への影響をまとめたリポートを公表しました。
それによりますと、春節の連休中の小売りや飲食、それに旅行などの産業の損失が1兆人民元以上、日本円にしておよそ16兆円を超えるとしています。さらに、影響は建設業や金融業など幅広い分野に及ぶとしています。
その結果、3月から4月にかけて終息した場合でも、ことしの第1四半期のGDPの伸び率は、前の3か月の6%より2ポイント低い4%まで大幅に落ち込み、四半期ごとのデータが公表されている1992年以降最も低くなる見込みだとしています。また、年間のGDPの伸び率も去年の6.1%を0.7ポイント下回る5.4%と試算しています。
また、日本の複数のシンクタンク新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、第1四半期のGDPの伸び率が4%台に落ち込むという見通しを相次いで発表しています。
中国経済は米国との貿易戦争に加え、新型コロナウイルスの感染拡大で新たなリスクを抱えることになり、世界第2位の経済大国の景気に急ブレーキがかかることで世界経済の先行きにも不透明感が増しそうです。
中国有数の観光地の上海は、新型のコロナウイルスの感染が拡大したことを受けて、市内にあるほとんどの観光施設は閉鎖され、閑散としていました。
多くの日本人も訪れる上海にあるディズニーランドは当面、閉園するとして営業再開の見通しはたっていません。また、1921年に第1回の共産党大会が開かれた場所にある記念館など中国で人気の観光施設も当面、閉められる見通しです。
さらに、上海市中心部で歴史的な建造物がある「ワイタン(外灘)」と呼ばれる観光地には、去年の春節の時期にのべ220万人が訪れたということですが、今年は人影がまばらでした。
上海市当局によりますと、去年、春節にあわせた連休の7日間に上海を訪れた人はのべ509万人で、観光収入は66億人民元、1030億円あまりだったということですが、ことしはいずれも大幅に落ち込み、経済にも大きな影響が出ることは避けられないようです。

中国 年間GDP伸び率

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