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苦境に立たされる欧州の大手銀行

野村資本市場研究所

野村資本市場クォータリー 2019年秋号
苦境に立たされる欧州の大手銀行
-欧銀が抱える課題と活路-

1.欧州の大手銀行は、グローバル金融危機以降も、欧州ソブリン危機や、金融規制の強化、マイナス金利政策といった収益の低下要因に相次いで見舞われてきた。結果的に、欧州大手銀行の収益力は低下し、米国の大手銀行との体力差が、欧州における米銀との競争にも影響している。
2.欧州大手銀行は、経営状態の改善を目指して投資銀行業務の縮小などのリストラ策を進めてきたが、業績は必ずしも好転していない。今後はバーゼルIII最終化の実施によって大きな影響を受けることが見込まれているほか、ブレグジットをめぐる不透明感もある。
こうした中、直近で目を引いたのは、ドイツ銀行が2019年7月に公表した新たなリストラ策である。また、大手銀行の中には、ウェルス・マネジメントやアセット・マネジメント事業への注力や、欧州以外の地域での収益獲得に活路を見出す動きもみられる。
3.欧銀の株価は低迷しており、市場の評価は依然として厳しい様子がうかがわれる。その一方で、ファンド、年金、保険といったノンバンク・セクターへの資金流入が拡大しており、ユーロ圏のノンバンクが抱える金融資産は銀行セクターを既に上回っている。欧州の大手銀行がこの難局をどのように乗り越えていき、それが欧州の金融市場の構造にどのような影響を与えていくのか、今後も注目される。

 

この記事では採りあげられていないが、欧州域でのゾンビ企業存続は多い。

ゾンビ企業の負の清算が求められると、欧州の銀行は不良債権問題で金融不安、危機への可能性が想起される。

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