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英ポンドの注目点

ブル-ムバ-グ
英国で12月に行われる前倒し総選挙を注視するポンドの為替トレーダーらは、最大野党・労働党のコービン党首の社会主義的政策よりもナイジェル・ファラージュ氏率いる「ブレグジット党」に不安を抱いている。
政権政党の選択と同時に欧州連合(EU)離脱を問う投票の意味合いも持つ今回の選挙は、結果の予測が一層難しく、ゴールドマン・サックス・グループとブルーベイ・アセット・マネジメントは、ポンド高の方向に賭けるロングポジションから手を引いた。
10月の終盤までのポンド上昇率は5%強と10年余りで最良のパフォーマンスだが、不透明感によりこれ以上の相場の上げは抑えられるとストラテジストらは考えている。
コービン氏が提唱する増税や国有化の構想ではなく、EU離脱および将来のEUとの関係にブレグジット党が及ぼす影響力こそ、トレーダーにとって主要なリスクだ。
ジョンソン首相率いる与党保守党は、ファラージュ氏と協定を結ぶ可能性をかねて否定してきたが、EUと首相が取り決めた離脱合意の実現のために単独で十分な支持が得られない場合、同氏に頼らざるを得ない状況になりかねない。
ブルームバーグの最新ランキングで主要為替レート予測の精度が最も高いラボバンクの通貨戦略責任者、ジェーン・フォーリー氏は「『合意なき離脱』の可能性を高めるいかなる状況も最悪のシナリオとなろう。ブレグジット党の予想以上の健闘もその一つだ」と指摘した。
保守党との連立政権内でブレグジット党の勢力が拡大する最悪のシナリオでは、「来年のEUとの通商交渉がかなり困難になり、移行期間終了時に無秩序な形でEUを離脱するリスクが増す」とフォーリー氏はみている。ポンドの対ドル相場は1ポンド=1.20ドルを目指す下げにさらされやすくなると考えられる。

 

とにかく、早く決着をつけて欲しいのが、為替トレ-ダ-の本音でしょう。
一般的に「合意なき離脱」と表現されるが、「合意できない離脱」とするのが妥当なところでしょうかね。