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EU離脱案、英議会通過は微妙

【ロンドン時事】英国と欧州連合(EU)は17日、新たな離脱案での合意を発表した。今後の焦点は、英議会で19日に行われる新離脱案の採決に移る。ただ、ジョンソン首相率いる与党・保守党は下院の過半数を割っており、議会通過は微妙な情勢だ。
保守党の現有議席は実質過半数の320を大きく下回る288。可決には最低でも32議席の積み上げが必要となる。しかし、閣外協力政党の民主統一党DUP、10議席)は早々と新離脱案への反対を表明した。
野党第1党・労働党(244議席)のコービン党首も17日、「メイ前首相の離脱案よりひどい。これでは国は一つになれない。否決されるべきだ」と対決姿勢を鮮明にしている。
メイ氏の離脱案は、1月の採決で賛成202、反対432という歴史的大差で否決。3月、さらに2度の採決が行われたが、いずれも野党各党や与党内の強硬離脱派、DUPに反対された。
これに対し、ジョンソン氏は、与党強硬派の支持を取り付けたもようだ。さらに労働党内の一部強硬派や、無所属議員らを取り込んで過半数を狙う。


合意のある離脱を市場は織り込んだが、おそらくEU離脱案が英議会を通過することはない。
その失望がどれだけポンド売りにつながるのかは不明。
最悪でも、ジョンソン政権はEU離脱延期を要請しなければならないという法律が成立したため、合意なき強硬離脱はないと思われている。
しかし、法律はあくまで「要請しなければならない」ということであって、「離脱してはならない」ということではない。
ブレグジットで最後に笑うのは、ポンドロング派かショ-ト派か?ここまでの途中経過ではロング派が笑っているようだが、個人的には「事実は奇なり」という結末を迎えることを予想する。