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NZ中銀:必要なら追加利下げの余地

日経新聞
ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は25日、政策金利を過去最低の1%に据え置くと発表した。8月の前回会合では0.5%利下げを決めていた。中銀は声明で「インフレ目標や雇用を維持し経済を下支えするため、さらなる財政刺激、金融緩和の余地がある」として、今後の利下げには含みを持たせた。
中銀は声明で「貿易や政治を巡る緊張が高まっており、世界の成長見通しの重荷となっている」と指摘し、「NZのモノやサービスへの需要が鈍っている」との見方を示した。世界の長期金利が歴史的な低水準にあるとして、NZの金利も「長期間にわたり低水準にとどまると予想される」とした。
英調査会社のキャピタル・エコノミクスのベン・ウディ氏は「NZ中銀は来年早い段階で利下げし、金利は0.75%まで下がる」と分析している。

 

ロイター
ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は25日、政策金利のオフィシャル・キャッシュ・レート(OCR)を1.0%に据え置いた。ただ、景気を支援し、インフレと雇用の目標を追求するため、さらなる財政・金融刺激策の余地があるとの見方を示した。
据え置きは市場の予想通り。
中銀は声明で「8月の(前回)会合以降の新たな情報は金融政策見通しの大幅な変更を正当化しないとの見解で金融政策委員会が一致した」と表明。世界的に長期金利が歴史的低水準付近にとどまっているとした上で、市場はNZの金利が「より長期にわたって低く」なると予想できると指摘した。
中銀は8月会合で50ベーシスポイント(bp)の利下げを実施し、市場に意外感が広がった。
NZドルは据え置き決定を受けて上昇に転じ、0.3%高の0.643米ドルとなった。
中銀は今年の利下げがNZドルの押し下げにつながったと指摘。低金利は、インフレ率が目標範囲の中間点(2%)に上昇し、雇用が最大限持続可能な水準付近にとどまるために必要との見方を示した。
また、「経済を支援し、インフレ・雇用目標を維持するため、必要ならさらなる財政・金融刺激策を打ち出す余地がある」とした。
ASB銀行は、利下げの可能性は依然としてかなり高いと指摘。チーフエコノミストのニック・タフリー氏は「ただ、声明自体は11月の利下げが絶対確実ではないと示唆している。とはいえ、われわれは11月利下げの可能性がかなり高いと考えている」と述べた。
市場では11月の25ベーシスポイント利下げ確率が66%と見込まれている。
中銀は、低金利と政府支出拡大が向こう1年の内需拡大を後押しする見込みだとした。
第2・四半期の国内総生産(GDP)は予想を上回る伸びとなったものの、中銀の追加刺激圧力を減らすには不十分だった。
ANZ銀行のチーフエコノミストシャロンゾルナー氏は、先行指標は成長率が年内に引き続き低下することを示唆していると指摘。「インフレ期待が既に低水準で低下する中、われわれは中銀が再び『考える前に行動する』必要性を感じるのではないかと思っている」との見方を示した。

 

ブルームバーグ
ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は25日、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を過去最低の1%に据え置いた。ただ、経済成長鈍化とインフレ抑制の中で、必要なら追加利下げの余地があるとの見解を示した。
NZ中銀は声明で「金融政策委員会(MPC)では、8月の金融政策声明以降の新たな情報が金融政策見通しを大幅に変更する正当な理由にはならないとの認識で一致した」と説明。その上で、「必要なら景気を支援しインフレと雇用の目標を維持するために、さらなる財政・金融刺激策の余地が残っている」と指摘した。
NZドルは声明発表後に上昇し、ウェリントン時間午後2時18分(日本時間午前11時18分)現在は1NZドル=0.6341米ドル。声明発表直前は0.6312米ドルだった。スワップ市場が織り込む11月の0.25ポイント利下げ確率は約76%。午前の90%から低下した。
ブルームバーグが調査したエコノミスト21人全員が今回の金利据え置きを予想していた。大半は年内にあと1回の利下げを見込んでいる。


ニュ-ジ-ランド インフレ率推移(予測)

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ANZビジネス信頼感(予測)

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